第4話

エミーと俺は配信者同士のためお互いの枠に行く機会はあまりなかった。

やはり配信者は配信するのが好きなためリスナーとして参加する回数は極端に少なく、空いてる時間が出来ると配信してしまうからだ。

そんな接点が少ない日々が続きながらも、徐々に俺がエミーの枠に行く回数が増えていった。

しかし、エミーのことが気になり始めたから増えた理由ではなかった。

俺は配信を始めてすでに5年が経過していたし、エミーはまだ始めて数ヶ月だった。

俺のような過疎枠と呼ばれる閲覧数が少ない枠はある一定の時期を超えたらリスナー同士も顔見知りになり身内の集まりみたいな配信になり変わり映えのない配信に疲れてくるのだ。

逆にエミーのように始めたての場合、運転免許証を取立ての子がドライブをしたがるように楽しくてしょうがなく配信頻度も自然に増えていくのだ。

お互いの配信に対する時間の使い方が違ってきたがために増えただけだった。

そんな中、エミーの枠で初めて俺の感情が動く事が起きたのだった。

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