第10話 自分はスゴイと信じる才能

僕の友だちで、学業成績や運動がトップで、性格も抜群によく、見た目も最高な奴がいた。


そいつは、「自分には自信が無いから、努力する癖がついた。今の自分は努力の結果だから、努力を止めたら普通になる。」言っていた。


僕は、そんな彼に比べたら、何もできない部類だった。


でも、僕には自信があった。成績が悪くても、運動音痴でも、性格や見た目が悪くても、自信という武器をもっていた。


人生に大きな壁があろうとも、大失敗しようとも、何とも思わない。


もともと、何もできないから、開き直っていた。


自分をスゴイと信じる能力は、僕の才能である。


何がどうスゴイかなんて、どうでもよく、スゴイと信じることで、身体から出てくるオーラが変わると思っていた。


イタイ奴と思われているかもしれないが、そんな自信の無い他人の評価なんか気にしない。


数十年後・・・


優秀だった友だちは、社会に出たら埋もれてしまった。周囲にはそいつよりも有能な奴がわんさかいて、自分の価値を見失い、消えていった。


僕は、自分を信じ続けながら、社会の波、多くの人間にもまれ、幸せな人生を掴んだ。


今は、とある大企業で管理職に就いたが、ある案件で解雇されそうだ。


でも、気にしない、だって自分に自信があるから、その後も何とかなる。


人間は、他人の頭の中は見えないけど、その人からにじみ出る何かを見極めている。


自分を信じるも、信じないも、どっちも素晴らしい人生だ。


あなたは、どっちを選びますか。






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才能を喰う人 ビダイ物語 @kamibuu04

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