第107話 サーシャさんを見守る放送

サーシャさんとの約束を守る為、俺はパソコンの前に座って放送開始を待っている

その時にスマホが震えた

電話だ

俺は応答ボタンを押す

「はい、もしもし」

「もしもし、マナです今時間大丈夫かな?」

マナさんからの電話だった

「こんばんは! 時間は大丈夫ですよ!」

「良かった、この後のサーシャちゃんの放送あるでしょ? もし良かったら私の枠でサーシャちゃんの放送を見守らない? 他のVライバーメンバーも全員来てくれることになってるの、来れそうなら参加してくれないかな?」

突然の誘いだが答えはすぐに出た

「参加させてもらいます!みんなで見守りましょう!」

マナさんからのお誘いを断るなんてできない

「ありがとう! 準備出来たら連絡して欲しいな 他の人にはタルルちゃんの事は内緒にしてるの、サプライズ

登場だからそのつもりでいてね」

「僕がサプライズでいいんですか?

他の人の方がいいんじゃ…」

「タルルちゃんがいいの! お願い」

「わ、分かりました、マナさんにお任せします」

マナさんの熱意に負けてサプライズのゲストにされてしまった

「タルルちゃんありがとう! みんなが集まった後に連絡する事になるから準備が終わったら連絡してね!」

「了解しました また後で!」

マナさんとの通話を終えて準備をする

準備を終えてマナさんに連絡をすると「了解! 今から放送を始めるから待ってて!」

「了解です!」

その後すぐにマナさんが放送を開始した

「みんな〜お待たせ、みんなのお姉さん、Vtuberのマナです 今日は復帰配信をするサーシャちゃんの配信をみんなで見守る枠となってます! 今日はVライバーの仲間を呼んだよ! みんな喋っていいよー」

マナさんの合図を聞き他のメンバーが同時に喋り出す

「みんな落ち着いて、まずは自己紹介からでしょ? 通話の並び順で自己紹介をよろしく!」

流石マナさんだな、参加メンバーをしっかり導いている

俺もあんな風に人をリードできる人になりたいとパソコンの前で思うのだった

「Vtuberのナユタだよー サーシャちゃんが復帰してくれて嬉しい! あ、あれ? 今日はタルルちゃんは?」

ナユタさんの言葉に周りのメンバーとリスナーさん達が笑う

「ナユたん、残念だけど今日は…」

マナさんのその言葉にナユタさんが悲しそうに呟く

「うぅ… 残念だけど我慢します…」

その後、他のメンバーが自己紹介を終える

「みんなの自己紹介が終わったところで特別ゲストを1人お招きしたいと思います!」

ついにこの時が来たか…

「聞いてないよ!? だ、誰?」

ナユタさんの声が震えているのを聞き

ざわめき始めるコメント欄

誰だ!? ナユたん怖がってて可愛い

誰か助けてあげて!

「声を聞けば分かるよ〜 それでは特別ゲストはこの人です!」

それを聞き俺は通話に参加するのだった

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