第20話 罰ゲームとサービス

コラボ配信も終盤に差し掛かっている

順位は変わっていない

罰ゲームからは逃れられそうだ

「タルルちゃんの罰ゲームを聞くためにはもうこれしか…」

「ちょ、ナユタさん!?」

ナユタさんが使おうとしているアイテムを見て驚いてしまう

そのアイテムは使うと相手のコインを

100枚奪うか自分のコインを相手に100枚渡すという賭けのアイテムだ

確率は50%

「ナユたん…やるんだね?」

マナさんが心配そうな顔をする

「タルルちゃん!ごめんね!」

アイテムを使うナユタさん

リスナー達にも緊張が走る

そして画面に表示されたのは…

ナユタからタルルにコインを渡す

その瞬間、タルルが1位に上がり

ナユタさんのビリが確定した

「なんでーーー」

「ナユタさん、ありがとうございました! やったー1位だ!」

「ナユたん… 面白い締めをありがとうね!」

「うぅ… タルルちゃんの罰ゲーム…」

泣き出すナユタさん

「あらら、ナユたん泣いちゃった」

こうなってしまったら仕方ない

ここまで見てくれたリスナー達にもお礼ということで恥を捨てるか

「ナユタさん、泣かないで下さい

そんなに私に言って欲しいセリフあるんですか? ナユタさんのためなら

サービスでなんでも言いますよ」

「タ、タルルちゃんホント?」

「はい、だから泣き止んで下さい」

タルル優しい なんか姉妹みたい

というコメントが多く流れる

「う、うん タルルちゃんありがと」

よかった、泣き止んでくれた

「うんうん、尊いね〜 良い雰囲気のところ悪いんだけどね ナユたん、

先に罰ゲームやってもらっていい?」

「罰ゲーム… 何言えば良いの?」

「タルルちゃんもやってくれるみたいだし2人で同時にやろうか、2人にはこれから姉妹になってもらいます」

「「はい」」

「勿論、タルルちゃんが姉ね それで2人にはクレープを食べさせ合う仲良し姉妹を演じてもらいます

「なにそれ、幸せすぎ!」

ナユタさんが満面の笑みを浮かべる

「全部アドリブで頑張ってね!」

マナさんの応援を受け演技を始める

「ナユタ、はぐれないように手繋ご」

「うん、タルルお姉ちゃん」

「はい、ナユタ 私のクレープ一口どうぞ はいあーん」

「あーん もぐもぐ美味しい! お姉ちゃんもどうぞ あーん」

「あーん ぱく ナユタのクレープも美味しいね あ、ナユタほっぺにクリームついてるよ ふきふき」

「あーーーもう幸せすぎてやばい!」

ナユタさんが顔を赤くて叫ぶ

「はい、終了ー 2人ともイチャイチャしすぎ! リスナーさん達が尊死しちゃったよ!」

「喜んでもらえたなら良かったです」

笑顔で答える

「タルルちゃん可愛すぎ…」

そして、枠の締めに入るのだった

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