154 見えている景色
こんにちは。
ちゃんと行ってきましたよ。昨日言っていたお出かけです。今日行かないと明日から土日で人手が多くなるし、月曜日は雨予報ですからね。今日がタイムリミット。
完全に日差しは真夏。日傘を差しながら地元の夏の風物詩、川床を見ながら皮を渡って。
歩きながら、ふと、何でもない普通の景色だけれど、人によって見え方が違う景色だなぁと思いながら歩いていました。
橋の終わりは日本最古級のエレベーターが現役で動いている中華屋さんのビルがあるのだけど、その辺りで道が少々捻じれたような坂になっているのです。同じところを雨の日や道が凍った日は、気を抜いていたら簡単に滑ってしまうくらいのツルツルポイント。そもそもが地面がツルツルで滑りやすい状態。
でも晴れていた今日は何にも考えずに、注意すらしないでその場所を通り過ぎる。
でも健康な足でない人はそうはいかないんだろうな。晴れていてもデッドポイントがいつも浮き上がって見えているはず。
私もひぃちゃんと歩くようになって、彼女は足首を何度も骨折していて弱い上に、体のどの部分であろうと出血も骨折もしてはいけない状態だったので……まず血をサラサラにするお薬で血が止まらない。手術するにはあらゆる薬を止めることになるので、どんな小さな怪我も命取りになる状態だったのです。
足首を粉砕骨折した後も、病院は何処もフラットで歩きやすかったから、もう歩くのは平気だと思って退院したら、一歩外に出たら今まで平坦だと思っていた普通の道がほとんど平坦じゃなくて歩きにくくて、病院は温室だと言っていた。
それを聞いてから、先に歩いて「段があるよ」「ここから下り坂だよ」「足下滑るから気を付けて」と言いながら歩いていたので、ありがとうとは言ってくれるけれど鬱陶しかっただろうな、と。
そんなクセが付いているので今日も橋の上の歩道も、橋の終わりのねじれも。みんな平坦だと思って普通に歩いているけれど、ぜんぜんまっすぐじゃないなぁ……と思いながら。
私の見ている景色は、きっと他の人と違う景色だ。
みんな夏が来たなぁ~って川を見たり、黙々と目的地を目指して歩いてたり、友達と答えのない「正しい定期の買い方」みたいな話に熱中しながら歩いてる。
生地屋さんで生地を切ってもらっていた時も……これはいつも思う事なのだけど。そこの生地屋さんの裁断の技術がすごいのです。
私は関東でも有名な某生地屋さんも行く事があるし、ネットでも生地を買います。生地を購入すると、どこの生地屋さんもほぼ生地の目が捻じれて裁断されています。
私が今日行ったその生地屋さんを、N生地店としましょう。N生地店以外で生地目どおりに裁断した人は私は一人しか出会っていません。でもN生地店は全ての店員さんが、その生地目どおりの裁断をするんです。
布はご存じのとおり縦糸と横糸で織られている事が多いので(ニットや不織のフエルトなどは別)、どこかが引っ張られている形で、糸が垂直に交わっていない状態が多々あります。というよりその方が普通。まっすぐの状態で反物として丸まっていると思ってはいけない。絶対じれている。
プリントなどの柄に惑わされてはいけないのです。捻じれた状態でプリントされている事なんて日常茶飯事。だいたい斜めです。チェック柄でもストライプ柄でも当てにできません。(先染めの糸で織った物は別)
布は切り売りなので「一メートルください」と長さを指定して裁断してもらうのだけど、だいたいの裁断する人は柄や、たまたまその時に生地を置いた感じで垂直にハサミを入れる人が多いのです。
すると生地目を整えたり水に通して
でもN生地店の店員さんはすごいスピードで切っていにもかかわらず、生地目どおりに切って行く。
糸の流れが見えているんでしょうね。それも職人技です。きっとパートさんだと思うけれど。
これも見えている景色が私と違うのでしょう。
きっと髪を切る職業の人には、髪の傷みとか自分で見え髪を切っているとか、そう言う事がバレバレだろうし、整体師さんとか体のバランスに詳しい人には、立っていたり歩いていたりするだけでバランスの悪さとか見抜かれるんでしょうね。
私も靴の内側側面を靴底の様にして歩いている女子を見ると、足首が弱いんだなぁ~と思いながら歩いているしなぁ。気を付けて見ていると結構いるんですよ。そういう女の子。
電車でも窓の外の遠くを眺めながら、そんな事を考えながら帰宅しました。
あ。街にすごく修学旅行生が増えていました。この時期に来られた子たちは逆に大当たりと言えるかもしれませんね。地獄の混雑を回避出来て。
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