第20話 ミスリルゴーレム

俺達は黄金の鎧の部屋で経験値とスキルポイントを荒稼ぎした。


【空気が読める】のレベルは50まで行った。


スキルポイントを割り振ると、剣術と体術の武技が習得できた。


【修羅の剣】と【修羅の拳】だ。


どうも一時的に剣技や闘技の威力を増すものらしい。


現在のスキルやステータスは。


【スキル】


武術言語Lv7 レベルアップに必要なポイント4000


火の巫術Lv6 レベルアップに必要なポイント3500


剣術Lv20 レベルアップに必要なポイント1050


体術Lv20 レベルアップに必要なポイント1050


身体強化Lv60 レベルアップに必要なポイント3050


敏捷強化Lv90 レベルアップに必要なポイント4550


所持スキルポイント 20000




【スキルレベルの効果】


【HP】301+(武術言語333x身体強化181)=60574


【MP】0+(武術言語0x身体強化0)=0


【魔力】0+(武術言語0x身体強化0)=0


【筋力】213+(武術言語235x身体強化128)=30293


【防御】211+(武術言語233x身体強化127)=29802


【敏捷】41+(武術言語45x身体強化25x敏捷強化37)=41666


【器用】59+(武術言語65x身体強化35)=2334


【スキル効果】


武術言語+105%(2節)+70%(1節)


身体強化+60%


敏捷強化+90%


なんか馬鹿げた数値になっとる。


☆☆☆


「ノア君、私、レベルが25になったよ。すごく強くなったみたい」


「ホ、ホント、ヨカッタネ」


いくらレベルあげてもなんも変わらんと思う。


言わないけど。


「じゃ、そろそろ階層主にアタックするか?」


「今の私達ならきっと簡単よ」


そんな簡単かな? という疑問はあるが、確かにレベリングの効率も悪くなってきた。


これ以上レベルを上げるのも大変だ。


そろそろ潮時だな。


☆☆☆


階層主の部屋と思われる赤いドアをゆっくり開ける。


すると部屋の最奥に鎮座していたゴーレムの目に赤い光が灯った。


「まっ!」


謎の叫び声を上げてゴーレムが立ち上がる。


「ノア君、気をつけて! あれ、ミスリルゴーレムよ!」


「わかった。アリスは慎重に行動してね」


「うん、わかってる」


絶対わかってないと思う。


幸いゴーレムはそれ程機敏ではない。


だが力は強くて殴られたり、蹴られたりしたらまず命は無い。


アリスがリストカットして血術式で攻撃するが、例によって転ぶ。


「アリス! 危ない!」


何故そんな行動をとってしまったのか……


不死身のアリスをわざわざ助けるとか、かえって自分の命が危ない。


だが俺はミスリルゴーレムに踏み潰されそうになっていたアリスをお姫様抱っこで助け上げて後ろへ飛んだ。


「ノ、ノア君……」


「な、何、アリス?」


「せ、責任とってね」


何故か顔を真っ赤にしたアリスが可愛いけど、今それどころじゃないんだけどな。


俺はアリスを下ろすと。


「アリスは後方支援に徹して。俺の回復と隙をついて薔薇の結界でヤツの足を止めて!」


「うん、まかせてノア君!」


俺はミスリルゴーレムの隙をついて赤いコアを狙って剣を振るう。


しかし。


キン!


だめだ。


ミスリルゴーレムのコアは鉄のゴーレムより硬い。


簡単に粉砕出来ない。


焦っている俺にミスリルゴーレムが素早く近づいてパンチを繰り出す。


俺は意表をつかれた。


ゴーレムがこんなに早く動けるとは思ってなかった。


「グハァ!」


俺はモロにゴーレムのパンチを受けてしまった。


殺られたか?


そう思ったが、何とか命はある、慌ててバックアップステップを踏むと、距離をとった。


「クッ。ちょっとヤバいか?」


いや、アリスなら今頃ぺちゃんこだから俺の防御とHPすげえな。


モロに喰らったのに。


「ノア君、今回復するね」


「ありがとう」


アリスが治癒の魔法をかけてくれる。


痛みがたちまち引く。


初めてアリスが役に立ったな。


奇跡って起こるものなんだな。


俺は女神様の気まぐれに感謝した。

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