第112話 覇王妃と伯母上さま? 母上さま? また御対面(5)

 だから覇王妃さまは、自身の叔父である項伯と同じ名前を持つ拍殿のことが、何となくだが好かん! 気に食わない! 嫌い! なのだ。


 まあ、二人には過去に遺恨がある。と、いっても。覇王妃さまが未だに恨み辛みを思う人物である叔父の項伯殿は男性だから。籍の叔母である拍殿とは別人……だと思う? と、しか。今は告げる事ができないのだけれど。


 でも? 現世の覇王項羽の生まれ変わり、転生者である籍自身は、覇王妃さまや梁殿が。二人の仲の良い様子を凝視して、嫉妬心に怒り狂うほど仲の良い間柄だから、籍と拍殿は。だから覇王妃さまの叔父である項伯殿と拍殿は別人で間違えないと思われる。


 まあ、そんな仲の良い二人というか?



 今はわりと覇王妃さまの物……。所持品、備品となりつつあるベッドなのだが。このように、陽が高く。御日様がランランと熱い陽を照らす時間に、籍の部屋と訪問──忍び込み、仁王立ちの状態で『フムフム』と観察し、続けていると。




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