第8話 鬼火が舞う部屋の中の様子は?(6)
となれば?
「うがぁあああ~! 離れろー! 離れろー! このクソ~。女がぁあああ~! 化け物女、離れろ! 離れろー!」と。
彼は叫ぶのだが。少年自体は、相変わらず褐色の肌色を持つ、妖艶、官能的で美しい物の怪の女性の妖力で金縛り状態だから。
彼の口から漏れる台詞は相変わらず。
「あぁ~。うう~。ああ、うう、あ、ああ……」と、しか。
他人、外には聞こえないので、少年の住む家の家族には、彼の想い……。憤怒、怒号、荒々しい台詞は聞こえない。
またそのことを物の怪の彼女も十分承知──。了承しているので。
「フフフ~」と。
自身の目の前いる金縛りで動けない彼……。
そう、美しく妖艶な物の怪の彼女の可愛い想い人である少年へと。物の怪の彼女は妖艶に微笑みかける。
……だけではない。
少年の顔を愛おし気に。舐め回すように物の怪の彼女は見詰めると。『ペロリ。~ペロ~』と、本当に彼の顔を妖艶な黒猫のメスのように舐め回し始めるのだ。
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