項羽と籍

かず斉入道

第1話 前置きは、画面の中から美少女? (1)

「なっ、何だぁあああっ! これはぁあああっ!?」


俺はあるものを見て声を大にして叫ぶよ。


それもさ、早朝、真昼ではなく。


夜と呼ばれる時間帯の中でも真夏になれば。


妙に冷気や寒気を感じると言うか?


あるものを想像、妄想して、身震いをする時間帯と言えば良いのだろうか?


深夜のと呼ばれる時間帯に俺は。


御近所様達の迷惑も考えずに。


俺は声を大にして叫ぶ。


それも絶叫と言う奴をね、俺は叫んでしまうのだが。


「…………」と。


「…………」だ。


でっ、更に。


「…………」と。


この時間帯、丑三つ時らしく。


家の外もシーンと静まり返り。


自動車すら走行していない状態でね。


……だけではないのだよ。


だって俺の部屋の両隣で寝ているお袋様や姉ちゃんも。


俺がを見て驚愕!


あれほど大きな絶叫を吐いたのにも関わらず無反応……。


自分達のベットの中で。


「すぅ、すぅ」と。


二人は爆睡をしているみたいなのだ。


だって俺が、あれほど声を大にして叫んだのに二人揃って。


この俺様のことを救助しにきてくれないからと。


家のお袋様やお姉様に不満を漏らす俺なのだが。


う~ん、もしかして、これって金縛り状態なのかな?



(ここまで)






 何だぁあああ~! 何事だぁあああ~? これはぁあああ~?」と。


 まあ、何処からともなく、声を大した叫び──! 絶叫と言う奴が聞こえてきた。この蒸し暑い夏の夜に。と、なれば? 『一体何だ?』と、なる訳で。声の出どころ。驚愕と絶叫を吐いた者を探索することにする。


 まあ、声からして男性……。


 それも少年であり。高校生ぐらいの思春期と呼ばれる世代の者だと思うのだが? もしも違えば『すまぬ! 許しておくれ……』と、こんなことを思いながら。絶叫を吐いた者を暗闇……。空中から探索するのだが。何せここは? 近代国家日本の中だから。いくら小さな町であろうとも住宅地となれば? 家屋の数が多々あるから探索をするのに一苦労なのである。


 う~ん、でも? 一度探すと言葉を漏らしたので。ここで諦めることはしないで探索を続けることにするよ。諦めたらそこで終わりだからね。


 と、言うことで? 根気良く探索を続ける。



 ◇◇◇◇◇

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