失礼な寿司屋は時々執事

SEN

失礼な寿司屋は時々執事

失礼な寿司屋は時々執事

台本:SEN  声劇2人台本(不問2人) 所要時間:20分




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キャラクター紹介


店員






本編↓






「東京に出て来て毎日仕事…やっぱり出張は疲れるなぁ……観光なんてしてる暇も無いしなぁ…はぁ~にしても腹減ったなぁ……あー、寿司食いてぇ。久しぶりに寿司食いてぇ…もちろん回っていない握ってくれる高級感ただよう寿司職人が居るところでだっ!!お?…凄い…もしかしてこれ寿司屋か?んーと?「deacon執寿司」かぁ…何ともスタイリッシュでオシャレな感じだぁ…ん?地下にあるのか?給料もボーナスも出たし…入ってみるか!」


店員

「カランコロンカラン……いらっしゃいませ…ご主人様はお一人様で?」


「あれ口で言ってたな今…なんだろうこの懐かしい感じ…あ!はい、一人です」


店員

「一、ご主人様ですね。かしこまりました…カウンターのみになりますがよろしいでしょうか?」


「勿論!…カウンターのみとかいよいよ高級感ただようじゃないかぁ…しかもこ洒落たBGMまで流れてやがるっ…そしてお客さんの呼び方も何か違う…凝ってるなぁ」


店員

「お客主人様、こちらの席へどうぞ」


「はい…おぉー…店員さんも一人かぁ、他に客はいないみたいだな。そして呼び名が変わっていってるのは何で?」


店員

「どうぞ」


「あ、ありがとうございます」


店員

「ご主人様、この店は初めてですか?」


「はい!お洒落な店だなぁと思って、仕事終わりで丁度寿司も食いたかったんで」


店員

「なるほど、かしこまりました。では、初めての方に進めているコースがございますがそちらに致しますか?」


「じゃぁそれで」


店員

「御意」


「ぎょい?」


店員

「あ、いえ…では突き出しからご用意いたしますので少々お待ちください」


「あ、はい。突き出しまであるのかぁ…凄いな」


店員

「お待たせ致しました、貝のムッコリーニ仕立てヒピホピでございます」


「おー………む、ムッコリーニ?ヒポホピ?何ですか?」


店員

「あ、はい。貝です」


「いや、貝は見たらわかるんですけど…ムッコリーニ仕立ては何ですか?あとヒポホピって…」


店員

「お熱いうちにどうぞ」


「無視された…とりあえず……いただきます。ぱくっ…んん!美味しいっ!何の貝ですか?」


店員

「ありがとうございます。では前菜のご用意を致しますので少々おまちください」


「いや何の貝よ。全然聞いてくれないし」


店員

「お待たせ致しました。鯛と海老のゼンサーイーマの全然前世でございます」


「鯛と海老はわかった、その後よ」


店員

「お熱いうちにどうぞ」


「ゼンサイーマーと全然前世の話させてよ。ってか前菜まで熱いんね!?いただきますね!?ぱくっ…んん!水菜と赤玉ねぎのシャキシャキ感と鯛と海老のプリプリ感がこれまた…そして熱くないんね」


店員

「ありがとうございます。良い鯛と海老が川で取れたんで」


「鯛と海老は川では取れんのよ」


店員

「ではメインの方握らせていただいますね」


「ほんと話聞いてくんない待ってますね楽しみだな!」


店員

「…っし……ん、へいお待ち。フグ……あ…ハマチの何かしらです」


「一回フグって言ってたな?ハマチの何かしらは何なの?どこなの?」


店員

「お熱いうちにどうぞ」


「ぜってー熱くねぇけどいただきますね!?パクッ…んんん!シャリがあっつい!」


店員

「握りたてなので…どうですか?ごシャリん様」


「シャリの人になってんじゃんいや美味しいけどもさ」


店員

「ありがとうございます。では続いて握っていきますね」


「うんもぅ何言われてもいいや気にしないお願いします」


店員

「ではお次……入ります、よござんすか?」


「丁半のヤツや…はいどうぞ」


店員

「……よっ…ほ……んん!」


「拳ぐらいのシャリ握るやん」


店員

「え?小林?」


「こ・ぶ・し!」


店員

「お待たせ致しました。海老達の大饗宴、むすび・刺さりまくる…です」


「創作料理にありそうな料理名で安心しましたいただきます!あっちっ!もぅっ!シャリがあっついよっ!!」


店員

「お熱いうちにどうぞ」


「熱すぎたしそれ言うタイミングいつもと違いますよね?」


店員

「大きなシャリに海老をふんだんに頭から突っ込んでウニみたいになってます面白ろ」


「面白ろ、じゃないよちゃんと作って?全部美味しいからいいけどもさ?」


店員

「ありがとうございます」


「店員さん素手で握って熱くないの!?」


店員

「あ…はい両手とも、義手…ですので」


「あ、そうなんですか…なんか…すいません」


店員

「ほらここ…切れ目見えます?」


「…わ…ほんとだ……何か色々と…すいません」


店員

「っていう風に見えるゴム手袋なんですよこれこだわってるでしょ」


「2個返して俺のすいません」


店員

「次握りますので……♪しばらく太陽のお待ち?──」


「えーんじぇー!!」


店員

「………お待ちください」


「何わろとんねん振ってきたのそっちだから」


店員

「ふっ……んっ…よっ」


「しっかし凄い創作寿司ですよねぇ…なんとも個性的で…こぅ、いびつ…というか何というか」


店員

「ありがとうございますご酢人様。父親の技でして…」


「酢の人間みたいに言われた。じゃぁ代々引き継いでる感じなんですね~何代目ご主人で何代目なんですか?」


店員

「……ご主人?ご主人様はアナタだ…勘違いなさいませんようにご主人様」


「いや…寿司屋とか料亭とかしてる方を主人って呼んだりしますよね?それなんですけど」


店員

「……あぁ…そっちの主人ですか…すいませんついうっかりして。あははっ…うっかりものなんですこう見えても」


「そうは見えませんけどね~」


店員

「こないだもついうっかり業物の包丁で両手首を落としてしまって」


「さっきの続きまだやってます?」


店員

「あ、もぅやってましたね…入りを間違えてましたすいません」


「謝られましても」


店員

「…私、どんな感じで義手の下りしてましたっけ?」


「さっきの話ぐらい覚えておこうよ……俺が店員さん素手で握って熱くないの?って聞いたら店員さんが~はい両手とも、義手ですのでーって言って──」


店員

「お待たせいたしました」


「聞いてよ」


店員

「藍染蛙の握りです…希少ですよ」


「……凄い鮮やかな色してますね…何というか青?群青?コバルトブルーというか」


店員

「コバルトタイプですね」


「うん……食べれる?」


店員

「……9:1でやめといたほうがいいと言われてますね」


「じゃぁ出さないほうがいいよ?1は誰が賛成してんの?だめだよ?」


店員

「1は勿論私です」


「自分入れちゃったか~この料理はダメよ?猛毒の蛙だからこれ」


店員

「そうですか……あの魚屋の大将が良いのが入ってるよっていうから…何で」


「その魚屋も閉めさせたほうがいいね怖い」


店員

「今度連れてきますので説教してあげてください」


「そうやってまたこの店に来させようとしてるアナタが怖い」


店員

「ちぃっ!」


「あからさまな舌打ちぃ~っていうかそれシャアがガ〇ダムに対して放った舌打ちぃ」


店員

「以上でビギナーズコースは終了です。お疲れ様でした」


「お疲れ様でしたは違うくない?…まぁけどなんか疲れたわ……以外に腹いっぱいになったし美味かったよ。いくら?」


店員

「いくらで払われても非常に私としては困ります」


「鮭の卵のほうじゃねぇから…おいくら?お勘定!」


店員

「あぁ…はいかしこまりました…えーっと……17万5千円です」


「ぼったねぇぇぇえ…なーんでそんな高いのよ」


店員

「あの蛙が15万8千円したので…元取らないとダメですので」


「ほぼ蛙の代金……もぅ僕カエル!…なんつって!」


店員

「…………20万です」


「何で上げたん」





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失礼な寿司屋は時々執事 SEN @sensensenkou

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