雑記帳
四京 歪樹 / シキョウ ヒズキ
誰か教えろ
誰か教えろ
なんて ガラにもなく思う
懐いてしまったチビの
" 振り払い方を "
追っ手を撒くために
飛び込んだ路地裏
迷子のチビが
半ベソで立ち尽くしてた
目が合ったその瞬間
上から下から大洪水
『どうしよう』
なんて 泣きながら縋り付くから
" うるさいやつを黙らせるため "
くだらない言い訳をして
仕方なく手を伸ばした
母親の元に駆け寄る
その背中を見届け
そっと 雑踏に姿を眩ませた
" それで、終わるはずだった。"
名乗る事もなく別れた
なのに 気が付けばいつでも
奴が視界でチョロチョロしてやがる
いくら撒いても 追いかけてくる
どこまでも ついてくる
油断してたら とうとう
追いつかれてしまって
『友達が居ない、誰も頼れない』
なんて ひどく情けない顔をするから
" 仕方ないから遊んでやる "
大きなため息吐きながら答えたのに
『やったぁ!』
なんて 瞳を輝かせて大喜びするから
口元が緩みそうになる
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。