やりたいこと
「今日、動画を見ていてふと思ったんです。私、やっぱり誰かの心の支えになるような人間になりたいんです。そして、そういう仕事をしたいのです」
『と、いうと?』
「今、個人懇談の時期なんです。園で自分のクラスのお母さんたちと話をして、子どもの現状、これからのこと、今の悩みに対する解決策の提案をするんですけど。普段からもそうやって子育ての相談をされることが多いんです。正直、子育ての経験はないんですけどね、保育士として答えられることは答えるようにしています。そうやって答えたものに対して『参考になりました』とか『やってみたら改善しました』とか言われると、やっぱり嬉しいんですよ。仕事じゃなくてもそうです。友達から相談を受けて答えた時とか、道を教えた時とか、自分が持っている知識とか経験が誰かの役に立てたら嬉しいんです」
『なるほど』
「それだけじゃないんです。クラス替えをした時に『知ってる人がいなかったから声を掛けてくれて嬉しかった』とか、友達の不調に気付いて声を掛けたら『あの時、自分から言い出せなかったから声を掛けてくれて助かった』とか。そうやって誰かに感謝されたり、心の支えになれていることが、すごく嬉しいって感じるんです。それと同時に、そういうことが出来ている人間に憧れを感じるんです。相談にのっているとか、そういうことじゃないんです。人気アーティストだって人々の心の支えですし、ゲームを作る人だって、物語を作る人だって、極めれば心の支えになることが出来ます。勿論、得手不得手があるので、作家にはなりたいけど漫画家になろうと思ったことはありません。とにかく、そうやってなんらかの方法で人々の心の支えになりたいのです。いや、なります」
『じゃあ、どうする?』
「今からでも私の出来る範囲で誰かの助けになります。それと同時に、もっと多くのこと、多くの考え方を学びます。元々、考え方や視点を変えて、ルールをより良く変えていくのは好きなんです。どうしてそのルールが必要なのか、そのルールがなかったらどうなるのか、別の方法はないのか。どうしてそういう考え方になるのか、別の視点で考えることはできないのか。そうやってみんなが生きやすい世界を作ります。私ならそれが出来る。根拠はないけど、何故か自信があります。だから、土を耕して種を蒔きます。それが今の答えです」
好きなことだけしていたいのです。
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