　2017.3.9　〈入院38日目〉

　37日ぶりに病院の敷地外へ出た。

　入院時から1ヶ月が経過しているとは信じられないが…。

　花粉症の薬を処方してもらい、薬局で受け取る。

　自宅近くのかかりつけ医の所へと行ったので、所要時間的に昼食は間に合わず、久々に病院食以外のごはんを食べる。

　…高校の後輩のバイト先であることを忘れていて、思わぬ再会をしてしまって少し恥ずかしかった。

　カウンセリングでは将来のことを少しずつ考えている。

　忍耐力のないロマンチストな私は、ついつい「短大を辞めて4年生大学を卒業したら、全て上手くいくのでは？」と心の中で思いがちだ。

　しかし、「規模の大きい大学はサポートが薄いよ」とか「編入の方が科目が少ないよ」とか色々な視点をもらえるおかげで、なんとか中立的に考えられている…はず。

　普通に、中立的に考えると、短大をしっかりと卒業することが、今の私の最善の選択だと思う。

　でも、したくない。絶対に、絶対に、後悔すると思う。

　生まれたときに持っていた無限の可能性は何かをしても、何かをしなくても、少しずつ失うものなのだと思う。

　例えば、私が今からオリンピックの目玉競技で金メダルを取るのは年齢や体力が厳しかったり、私と同年代のオリンピックでの活躍が期待される人は逆に学力などを捨てているのかもしれない。

　そして、10代・20代での大失敗はまだどうにかなるが、50代・60代での大失敗は親が他界していて支えてくれる人がいなかったり…とどうにかなりにくい性質がある気がする。

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