第32話 イラストレーターの人と会う
今日は今週の金曜がアリス先輩とのコラボなので、その打ち合わせなどをしに事務所に来ていたのだが、どうやらアリス先輩が体調を急遽崩してしまったらしく今日は来られなくなってしまったらしい。
さてどうするかと考えていた時、蓮夜さんから意外な提案が出てきた。
蓮夜『あ、そういえば、今日和人くんの母たる存在でもある、イラストレーターの黄泉(よみ)先生が来てるんだけど、、どうせなら会っちゃえば?この後どうせ予定ないでしょ?』
黄泉先生か..... 初配信前にDiscordの方で少し会話したのと、初配信時に紹介したぐらいであまり関わりのない人だったが..... 俺のVのイラストを描いてくれた人な訳だし、一応お母さん?って事になるのかな?せっかくだし会っておくか......
和人『今日来てるんですか.... ならお言葉に甘えて会っておきます。けど、良いんですか?今日黄泉先生は別に俺に会う為に事務所に来た訳では無いんですよね?いきなり会おうなんて言っても迷惑な気がしますが。』
蓮夜『あぁ、大丈夫大丈夫、今日黄泉先生はラルクくんの今後の新衣装などのデザインとかの打ち合わせの為に事務所に来てるから、そろそろ時間的に終わる頃だし大丈夫だよ。それに″和人くんと会えるとなったら″とても喜ぶと思うからね。』
和人『?』少し気になる言い方をされたが、どういう事だろうか?
蓮夜『じゃ、黄泉先生を呼んでくるから和人くんはここで待っててよ。2、3分ぐらいで終わると思うから。』
和人『あ、分かりました。』
そう言って部屋を出て行こうとする蓮夜さんだが、何かを思い出した様に再度こちらに視線を向け話しかけてくる。
蓮夜『あ、そういえばV-ZERO2期生の渚くんとのコラボ日程決まったから、、確か来月の4日だった気がする。来週からにでも渚くんとのコラボの打ち合わせ始まると思うからそこんとこ宜しくね。』
和人『あぁ、その件ですか、了解です。』
そう言うと『ん!』と納得したかの様に笑顔になって部屋を出て行く蓮夜さんなのだった。
◇4分後
俺がスマホを弄りながら蓮夜さんの帰りを待ってるとドアが開いた、どうやら蓮夜さんが帰ってきたみたいだ。
蓮夜『お待たs))『君がラルクくんかい!?』『遮られた....(しょぼん)』
蓮夜さんの後ろにいた人が凄い勢いで俺のところに来た。
和人『あっ、はいそうですけど....』
黄泉『あぁ、ごめん!ごめん!💦 少し怖かったよね。こっちでは和人くんの方が正しかっかな、じゃ改めて自己紹介させて貰うね。僕はラルクのイラストを描かせてもらったイラストレーターの緝野黄泉(つぐのよみ)です!是非和人くんには僕の事お母さんって呼んで欲しいかな!』
なるほど、この人が黄泉さんか..... にしても凄いイケメンだな。にしてもお母さんか、普通男ならお父さんなのではという言葉が出そうになるが嫌な予感がしたので、引っ込める。てかこんなイケメンな人にお母さん呼びは少し気が引けるが.....
和人『いえ、お母さんはちょっと.....(苦笑い)』
黄泉『え!?呼んでくれないの!そんな....(うるうる)』
蓮夜『あー、和人くんが黄泉先生を泣かしたぁー!いけないんだ!いけないんだ!先生に言ってやろ!!』
なんて古いネタを披露してくる蓮夜さんを俺は絶対に許さない。てか、もし蓮夜さんが[俺が黄泉先生を泣かした]という事実を社内で流してしまったら、今後絶対イジられるネタにやってしまうな。五月などに知られたらそれこそ終わりだろう。
和人『蓮夜さんは少し黙っていてください。ところで、黄泉先s))『お母さん』黄泉s))『お母さんだって!!』黄m))『お母さんって言って!!』yo))『お母さんって言わないと僕何するか分かんないよ?』お母さん.....』
圧を掛けられるのが恒例行事と化してないだろうか。圧に負ける俺も問題だが、圧を掛ける人も問題があると思うのだが、この議題は今日の配信で眷属の皆とのネタにさせて貰おう。思わぬところでネタをゲットしてしまった俺だが.......
黄泉『うんうん♪♪ それで良し!っと、ところで今日は僕を呼び出して何をしたかったのかな?蓮夜くんからはただ和人くんが呼んでるとだけしか聞かされてなかったけど、そうだよね?』
蓮夜『うんうん、そうだね。和人くんが黄泉先生と会いたがってたみたいだから。』
さて何をしたかったんだと聞かれれば迷うな。ただ会っておきたかっただけとか言ったら、何だかとてつもない事態になる気がするし、うーん...... あ💡
和人『あ、あの僕お母さんとコラボしたくってぇ....... でもただのコラボだったらつまんないし、僕お母さんにVtuberデビューして欲しいなって思ってるの!(ショタボ+満面の笑顔)』
こういう為にショタ声の練習をしといて良かったな。昨日のマシュマロ配信で数あるマシュマロの中に『黄泉先生とコラボしないんですか?』というものがあった、、それを取り上げたらチャット欄が『コラボして欲しい!』や『黄泉先生もVtuberデビューして欲しい!』というチャットで溢れ返っていた。それで俺が『でも黄泉先生をVtuberデビューさせるにはどうすれば良いんだろうか?』と疑問を言ったところ、『(ショタボ+満面の笑顔)』でお願いすれば絶対になってくれるよ!』と快く教えてくれた眷属達が大量に居た為、今やってみたという感じな訳だが.......
黄泉『ぐはぁっ!?(吐血)』
黄泉先生が口から血を吐きながら倒れてしまう。
和人『え?お母さんが倒れちゃったんだけど、しかも血を吐いて.....蓮夜さんこれどゆこと?』
俺は普通の声に戻し、倒れる寸前の黄泉先生を受け止めながら、蓮夜さんに聞く。
蓮夜『あぁ、それ君のせいだからね。血はさっきトマトジュースを大量に飲んでたから、多分それが原因だね。』
どうやら、これは俺のせいらしい、それは一目見ただけで誰にでも分かりそうなものだが、何故トマトジュースを大量に飲んでいたのだろうか..... って、そんな事より血はトマトジュースって事が分かったが、倒れているのは本当だ。もしかしたら何らかの病を元々持っていて、それが今悪化したという事態だってあり得る。
和人『お母さん大j))『勿論オッケーだよ!!!』えっ、、』
黄泉『いやぁ〜!危うく和人くんが可愛すぎて失神してしまうところだった..... だが耐えたよ!Vtuberデビューだっけ?勿論良いよ!てか和人くんのお願いなら何でも聞くけどね!早速今日から自分のVのイラストを描きあげるぞー!!そっからLive2Dモデルの依頼とか色々しなきゃな!あぁ、する事がいっぱいあるなぁ。あ、てことで今日から物凄く忙しくなるからここら辺でお暇させて貰うね!和人くんじゃあね!今度会う時はV同士のコラボでね!って事で!』
そう言って急いで部屋を出ていったお母さんなのであった。
蓮夜『・・・・・・・・』
和人『・・・・・・・・』
蓮夜・和人『あれどうする(します)?』
フォロー中
黄泉
@yomi_____
デザイン@raruku_vlive イラストレーターやってます。pixiv.me/yomiR
284フォロー 224300フォロワー
黄泉
@yomi_____
20XX/8/XX
ラルクくんにオフでお母さんって呼ばれちゃった!?(感動)
リプ 436 rt 4643 ♡ 1.3万
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます