第4話 同期達の初配信
目覚ましがなったので起きた。
寝起きで意識がしっかりしないが、とりあえずスマホを開いて、少しだけ目を見開いた。
Twitterの通知が+99になっていた。
和人『へぇ、凄いな。』
Twitterを開いてみて最初に出た言葉がそれだった。
ラルク/RARUKU@VLIVE5期生
@raruku_vlive
VLIVE所属。5期生
0フォロー 320000フォロワー
ラルク/RARUKU@VLIVE5期生@raruku_vlive
20XX/5/18
VLIVE5期生のラルクです。
だるいですが、初配信向けて頑張ります。
よろしくお願いします。
リプ 6.3万 rt 26.3万 ♡ 42.3万
だが、凄いとは言ったものの、いまいち凄さが分からない。と思っていたら狙っていたかの様なタイミングで蓮夜さんからLI○Eが来た。
蓮夜 すごい伸びてるね。やっぱり期待通りの........ 嫌、期待以上の成果だよ。
と来た、そんなに凄いのだろうか。とりあえず何か返信しておこう。
そんな凄いものなんですかね? 和人
蓮夜 あぁホントに凄い伸びてるよ。
そうなのか。とりあえずLI○Eをいったん閉じよう。DMの方もいっぱい来てるみたいだし、とりあえずリプの方を見てみよう。
[立ち絵まじかっけぇ]
[そうか?そこまでな気がするが、てかVLIVEに男はいらねぇんだよ。はよ燃えろ]
[ガチそれな↑VLIVEは女同士のてぇてぇで間に合ってるんだわ。男との絡みはいらない。]
[↑バチャ豚どもきしょw お前らライバーを自分の私有物とでも勘違いしてないか?ww]
[すっごい伸びてるよ。もうフォロワー280000かよ。5期生の中でもずば抜けてる]
[VLIVE初の男性ライバーが出るって聞いたから来てみれば意外とアンチだけではないんだな。安心した。]
[てかもう320000ってww やばすぎるww]
色々と凄いな。とりあえず荒れてるだけではないようだ。DMの方は........ 良いや。大体今のリプだけで察してしまった。
まぁとりあえず伸びてるのも確認出来た訳だし、もう一回寝るか。
その後、蓮夜さんに何故事務所に来なかったのか3時間近くも説教された。
◇1週間後
とうとう初配信の日が来た様だ。だがその日の俺は何をしていたかというと寝ていた。
人生で何が一番楽しいのかと聞かれたら睡眠してる時と答えるぐらいには睡眠を謳歌していた。
だが、その夢のような睡眠時間も終わりの時が迎えてしまう。
父『起きろォォォォォォォォォォ!!!!』
父の大地を揺るがすような低い声に俺は目を覚ましてしまう。その叫びはエ○ァの初○機を連想させるような、とんでもないものであった。
和人『あぁ、どうしたの?』
とりあえず俺は慣れているので冷静に聞く。
父『お前これから初配信だろうが!!!寝てる場合じゃないぞ!』
ふむ考えてみれば確かにそうだ。今日が初配信の日だった筈。だが......
和人『まだ俺の初配信まで時間があるじゃん?それまで寝てても良いんじゃないの?』
父『馬鹿野郎!お前同期の子達の配信も見てやらなきゃダメだろう!』
同期の子達か..... 確か俺の他に3人いた筈だが。生憎同期の子達には興味がない。
和人『良いよ、別に。然程興味がある訳じゃないし』
父『ほう、お前はそこまで俺の最終奥義を喰らいたいわけか。』
最終奥義ってなんだよ...... だが何となく大惨事になるのは目に見えてるので、ここは素直に従っておく事にしよう。
和人『分かったよ。見れば良いんだろ。』
父『うむ、それでいい』
そう言いながら父さんは部屋を出ていった。
和人『はぁ......』
とりあえずスマホを開いて、次にYouTubeを開いた。あ、そういえば同期の子達の名前って何だろう。蓮夜さんに聞いてみよう。
すいません。蓮夜さん、同期の子達の YouTubeチャンネルが分からないのでリンク貼ってください。和人
蓮夜 えぇ、君同期の子達のYouTubeチャンネルも知らないのかい。はぁ...... はいよ。
といって、URLを3つ貼って送ってくれた。とりあえず『ありがとうございます』とだけ返しておく。
とりあえず1人目の奴を開いてみる。
月乃 桜/tsukino sakura
チャンネル登録者 23万人
チャンネル登録
【#月乃桜初配信】みなさん!初めまして!【新人Vtuber】
4.3万人が待機中
結構見てるんだな。あ、配信時間になったな。
桜『みなさん!初めまして!VLIVE5期生の月乃桜と言います!私は5期生の清楚枠ですので......って!そこ!いつ清楚が崩れるか楽しみって、、私はずっと清楚ですよ!崩れるなんて事はありません!』
5期生のトップバッターはどうやら彼女の様だ。立ち絵は長い黒髪に制服を着た高校生くらいの子であった。
[清楚助かる]
[かわいい]
[声めっちゃ可愛い]
[清楚なんてものはVLIVEに存在しない!]
[確かに↑w]
[クラスで委員長やってそう]
[好きです。結婚を前提に結婚してください]
[結局結婚で草↑]
[スパチャ早く投げさせてー!!]
桜『わぁ!?コメントが多すぎる〜。読み切れないよ!スパチャはもう少し待ってください。結婚は....... ごめんなさい!』
[振られた....]
[あたりめぇだろ↑]
[振られてて草w]
[恋愛禁止助かる]
[なんでも助かってるやん]
[コメント確かに多いな。これがVLIVEの力か、、、]
[あぁぁぁぁぁぁ、スパチャ投げたいいいいいいいいい]
桜『どんだけスパチャ投げたいんですか〜(笑)ということで、あまり時間がないので少し早めに行かせて貰います!まずこちらがプロフィールです!』
●月乃 桜/tsukino sakura
年齢 : 17歳
詳細 : アイドルとしてステージに立つ為にVになったピチピチの現役高校生!見かけによらずゲームが好きで、少しオタク気質な面もある。
好きなもの : ゲーム、歌、甘いもの
嫌いなもの : ホラーゲーム、虫
得意なこと : 料理!
配信予定 : ゲーム実況、雑談、歌枠
桜『こんな感じです!私はゲームが特に大好きなので、ゲーム実況がメインになると思います!雑談と歌も時々やります!』
[ゲーム実況助かる]
[ホラーゲームやってほしい]
[ホラーゲーム苦手助かる]
[声綺麗だし、歌の方も気になる]
[ASMRとかやってほしい!]
桜『ホラーゲームは絶対にやりません!てかやだ!絶対やだもん!歌はそんな自信ないのですが..... リクエストが多かったらやると思います!ASMRは考えときますね!』
その後は推しマークやタグ、ファンの愛称やママなどを紹介したりするのに30分くらい使い、その後は雑談などもして配信終了の時間になった。
桜『え!?もうこんな時間。何か楽しい事をやってる時って時間が短く感じますよね!てことで今回の初配信はここまでです!次の子のURLは概要欄に貼っておいてるから、クラスメイトさんたち移動宜しくねー!みんな見てくれてありがとう!次回また会おうね!』
この配信は終了しました。
終わったようだ、さて次の子のとこへ行く事にしよう。ところでどうやら桜さんはファン達をクラスメイトと呼ぶ事にしたそうだ。俺はどうしようか...... 迷うところだ。
さて次の子は......
【#天沢五月初配信】みんなよろしくねー!!【新人Vtuber】
4.5万人が待機中
この人が2人目の俺の同期か..... この人の立ち絵は肩まで伸びた透き通るような銀髪をしていた。だが、何より特徴的なのは小さいことだ。これが蓮夜さんが熱く語っていたロリっ子という奴なのだろうか。
あ、始まった。
五月『みんなー!初めましてー!VLIVE5期生としてデビューした天沢五月だよぉー!みんなに会いたすぎて、昨日はマジで寝れなかったんだよぉ〜!』
[きたぁー!!!!!!]
[ぐはっ!!]
[おい!大変だこっちで死人が出たぞ!]
[ぐはっ!!]
[おい!こっちでも出たぞ!]
[こ、これがロリの力か....... やばすぎるぜ]
[お前ら痛すぎ↑]
[そこは空気読めよ]
[さっきまで4万人だったのに、もう5万人超えてる]
どうやらロリッ子というのは死人を出すほど凄い存在らしい。
五月『コメント多いなぁ!こんなにコメントしてくれるなんて嬉しい!みんなありがとね!(ウインク)』
[俺もう明日死ぬかもんしれん]
[奇遇だな。俺もだ。てかもう死ぬぜ]
[おい!お前ら!俺達はさっきの死亡ニキ達の二の舞になるのか?それでいいのか?ちげぇだろ!]
[あぁ、そうだ。ここは耐えるんだ.....!]
[そ、そうだな。俺達ならこの天使の様な可愛さに耐えれる筈だ....]
[何か全体的に小さいよね。]
『は?』
そのチャットが流れた途端場が凍りつくようなドスが効いた声が五月さんから発せられた。
五月『あ、ごめんごめん(笑) 怖かったよね〜。何か急に変なこと言い出すから私困っちゃったよぉ。けどさぁ、一つだけ覚えおいてほしいことがあるの...... 次小さいとか言われたら私何するか分かんないから気をつけてね♪』
[こぇぇぇぇぇww]
[チーン]
[おい!こいつ死んでるぞ!]
[あまりの怖さに死んでしまった模様]
[ヤンデレ最高。呪縛されたい]
[オタクの汚い願望が丸見えやで↑]
[スパチャ投げさせてぇぇ!!]
[バチャ豚うるせぇwww]
五月『え!?死んじゃったの!?ごめん!けど君が悪いんだからね!小さいとか言うから!って、、時間が刻一刻と迫ってきてるよ!早速プロフィール貼ってくよ!』
●天沢五月/amasawa itsuki
年齢 : 1000歳以上
詳細 : 人間の様な見た目をしているが、その正体は生きる者全てが嫌悪する存在のアンデット。1000年以上1人で暮らしていた為、非常に寂しがり屋であり。Vtuberになって沢山の人に自分の存在を知ってもらう為に異世界からやってきた。小さいと言われると非常に怒る為注意が必要である。
好きなもの : 自分の事を見てくれるみんな。
嫌いなもの : 一人ぼっちでいること。
得意なこと : (※自主規制) (とても配信上では公開出来ない内容な為)
配信 : 雑談枠、ゲーム実況、歌枠
五月『こんな感じ!普段はみんなといたいし話したいから雑談がメインでゲーム実況も頻繁にやると思う!歌も歌うよ!あ、ちょっとここで告知です!曲名は伏せときますが、あした歌ってみた動画出すので是非お楽しみに!』
[もうなんか全てが可愛い]
[やばい、情報量が多すぎて脳の処理が追いつかない]
[明日歌ってみた動画だとぉ!楽しみすぎて今日はオールだぜぇ!]
[雑談メインか。ちょっと珍しいな]
[そうか?そこまで珍しいとは思えんが]
[ゲーム実況助かる]
[ホラゲーとかどうなの?苦手?]
五月『ホラゲーはどちらかというと苦手かも!てか得意な女性ってそんないないと思うんだよなぁ。あ!推しマークとか決めないとね!』
その後は推しマークやタグ、ファンの愛称を桜さんと同じように決め、その後は無難な雑談を少しして配信終了の時間になった。
五月『え!もう終わりの時間なんだ!桜ちゃんが言ってた通り楽しいことやってると、ホント時間が短く感じるよねぇ〜。てことで皆!今回は最後まで見てくれてホントにありがとね!次回も見に来てくれると嬉しいな///てことで次の子のURLは概要欄に載せてあるから、絶対移動してね!約束だよ!じゃあお疲れ様〜!じゃ!』
この配信終了しました。
五月さんの配信が終わった。みんな随分と良いペースで配信進んでるな。妙に配信慣れしてるのは気のせいだろうか。まぁいいか。とりあえず次の子のとこへ行こう。
【#桜井鈴香初配信】よろしく。別に見なくてもいいわよ。【VLIVE5期生】
5.4万人が待機中
この人が3人目か........ 妙にツンツンしてる感があるな。これが蓮夜さんが熱く語っていたツンデレ娘という奴だろうか。てか蓮夜さん、俺相手に何を熱く語っているのだろう。なんだかあの人がVtuber事務所の職に就いたのに妙に納得出来る瞬間であった。
あ、始まったな。
『・・・・・・・・』
立ち絵の方は動いているのだが、声が聞こえない。
[ミュートになってますよーww]
[ミュートだよww]
[PONだったのか]
[PON]
[ミュートwww]
そんなチャットが流れ、鈴香さんは少し目を見開いた後、やっと声が聞こえる様になってきた。
鈴香『み、ミュートだったのね.... そうなの。』
あからさまにガッカリした様な仕草をした鈴香さんの立ち絵はサラリとした金髪をした高校生ぐらいの子であった。何より特徴的なのはその目だろう。片方が赤色で、もう片方が金色と、左右違う色の瞳を持っていた。これはオッドアイという奴なのだろうか。オッドアイという面では俺の立ち絵と共通している。
[だ、大丈夫だよ!ほら続けて!]
[頑張れ!鈴香]
[しょんぼりできてえらい!]
[ミュート解除できてえらい!]
[がんば!]
[いけるよ!]
[【月乃桜/tsukino sakura】がんばれ鈴香!]
励ましチャットがどんどん流れていき、桜さんからもチャットが届いて、徐々に鈴香さんも元気を取り戻していった様だ。
鈴香『そ、そうよね!こんなことでしょんぼりしてても何も変わんないし!てことでみんな初めまして!VLIVE5期生としてデビューしました!桜井鈴香です!って、別に見なくても良かったのに!なんでこんなに集まってるのよ!』
確かに見てる人の数が6.2万人とさっきの5.4万人より大分増えている。
[立ち直れてえらい!]
[ツンツン助かる]
[声めっちゃ可愛い]
[この声で罵られながら踏まれたい.....]
[それはきしょいw↑]
[普通こんな可愛い声でツンツンしてたらそうなるやろ]
[ならんわ]
[実際なってるやろがい]
[この流れ好きww]
鈴香『え?きも。何考えてんのよ。』
[ありがとうございます]
[もうこれで悔いはない]
[きもちぃぃぃぃぃい]
[その顔で罵られるとか、誰得?俺得]
[つまんな]
鈴香『ま、、まぁいいわ。とりあえずプロフィール貼っとくわ。見ときなさい]
●桜井鈴香/sakurai suzuka
年齢 : 16歳
詳細 : 特殊な目を持っており、その正体は赤い方が破滅の魔眼、金色の方は1000年前封i))))なんて厨二臭い設定はなく、この目は生まれつきのものである。アイドルに小さい頃から憧れており夢を叶える為VLIVEに入ったのである。ツンツンしてるところがあるが、実のところ5期生では一番視聴者を大切にしているツンデレ娘なのである。(byマネージャー)
好きなもの : 甘いもの、歌
嫌いなもの : トマト、ピーマン
得意なこと : 歌を歌うこと
配信 : 歌枠、雑談枠、ゲーム実況
[ほぉーーー!!!!]
[設定からして最高]
[ツンデレ属性最高大好き]
[鈴香愛してる]
[マネージャーwww]
[5期生全員個性強いな]
鈴香『よし、後でマネージャーは殺っとかなきゃね。てことで私は歌枠メインでやっていくつもりね。次に雑談かしら。ゲームは時々かしら。てか、時間が迫ってきてるわね。早速推しマだったりタグとか決めてくわよ。後私のママとパパの紹介もしなきゃね。』
その後は、、、言わなくても分かるだろう。
てことで配信終了の時間になった。
鈴香『あら、そろそろ終わりなのね。す、少し、ほんのちょっとだけよ!寂しい気もするけど、どうせまた会えるものね!てことで今回はこれぐらいで終わらせてもらうわ。ラスト4人目の配信のURLは概要欄に貼らせてもらったわ。だから皆さん絶対に移動しなさい。しなきゃ許さないんだから。それではみんなお疲れ様。じゃあね。』
この配信は終了しました。
さて俺の番か......
和人『はぁ.......めんどくさ。』
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