第11話

 えっとー。ここで合ってるよな。

 待ち合わせ場所である、駅の近くの待ち合わせゾーンに緊張で約束時間より30分も早くきてしまった。

 やはり、土曜日の昼間の駅の待ち合わせスポットの人は多い。

 右を見るとカップル。左を見るとカップル。正面見ると男友達同士の中学生。

 ナイス、男同士。

 カップルが溢れてて思わず憎しみオーラが爆発してしまう所だった。


 今日はあの木下りんごと待ち合わせ。

 昨日、駅のホームで出会い、今日は土曜日という事で学校がないし、ランチに誘われた。

 親には布川という友達とご飯に行ってくると伝えると友達ができてよかったと安心された。

 俺って、親に友達いないって思われてたのかよ。

 いますよいます!

 学校ではいい感じの友達ですよ!

 親友がいないだけで適度な距離感の友達はいますよ。

 距離感測るのが上手いんだよ。

 なんて、ことを考えながら時間を潰す。


 すると、前からスタイル抜群のオーラをまとった人がやってきて俺の前で止まる。

 

「約束より早いね。

 私は仕事の都合で早く来れただけだけど、せっかくだしもう行こっか?」


「はは、はい!任せます!」


 やべーー。オーラが全然違う。

 桃田怜はオーラがあるが、佐藤怜はよく見ると可愛いが度の強いメガネに冴えない三つ編みだから接し安い。

 でも、この人は帽子にサングラスでも芸能人ですよーって言ってるようなものだ。

 緊張するぜ。


「今、響くん、違う女の事考えたでしょ。お姉さんには分かっちゃうんだよね。」


 むすっとした顔をする美希さん。

 サイコーー。

 何この可愛い顔。

 この顔はノーベル平和賞でしょ。

 後、名前で呼ぶのやばい。

 俺のこと好きなの!

 もう、おじさん課金しちゃう。


「何食べたい?響くんになんでも奢っちゃうよ!」


「ええええーっと、何でも良いですよ。」


 もうこれだけで幸せです。

 白飯、7杯いけますぞ。


「じゃあ、高校生だったらお肉でしょ!焼肉に行こー!」



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