あなたはまだ、サンタクロースの本当の恐ろしさを知らない

 冷え込みも厳しくなってきた今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 どうも、熊ノ翁です。


 いやあ、すっかりクリスマスシーズンですね。

 これを書いているのは12月23日とクリスマス目前なわけですが、お父さん、お母さん、プレゼントの準備はもうお済みでしょうか?

 サンタに扮する衣装はドンキでちゃんと買いました?


 子供への贈り物は昭和、平成、令和といつの時代も難しい物がありますからね。

 日々目まぐるしく入れ変わり新シリーズの増えてゆく仮面ライダーやプリキュア等といった子供のヒーロー、ヒロイン達。

 仮面ライダーは公式サイトの仮面ライダー年表によると、2021年時点で36シリーズほど出ていて、プリキュアはウィキペディアで調べた所16シリーズほど出ているそうです。


 クリスマスプレゼントにこれらのキャラクター達のグッズをねだられて、間違えて買ってきて子供にギャン泣きされた親御さんも世に多いと思います。

 子供の頃は待ち遠しかったクリスマスも、大人になると気苦労が絶えませんね。


 困り所としては、ゲームなんかもそうでしょう。

 ポケモンとか、色やら宝石やら惑星やらあまりにシリーズがバラエティ豊か過ぎて、かつてポケモンの名前を151匹全て覚えた方であっても把握しきれない程かと思います。

 てか「ポケットモンスター・ブリリアントダイアモンド&シャイニングパール」って何だマジで。

 銀座の宝石店か。


 そんな子供ハッピー、パパママゲンナリな一大イベントクリスマスなわけですが、欠かすことのできない重要人物として、奴の存在があります。

 そう、奴の名はサンタクロース。

 血のように赤い服に身を包み、寝静まった夜に煙突から民家に不法侵入して子供の枕元にそっと忍び寄る不審者です。


 お伽噺の存在とはいえ、こうして文字に起こしてみると中々のヤバさですね。

 現代日本の法倫理からすると完全にアウトです。

 実在したら通報からの逮捕、刑事裁判はもちろんの事、Twitterのトレンドやyahooニュースに載って盛大に炎上する事でしょう。


 きっとサンタクロースが好きだったアニメや漫画が晒し上げられ、子供をつけ狙う変質者として取り上げられたあげく「だから日本のアニメや漫画は規制すべきなのだ」「もっと欧米を見習え」等とよくわからないベクトルの怒りの声が各地で上がったあげく、香川県のゲーム禁止条例がさらに強化されることウケアイです。


 そんな、プレゼントを届けてくれる子供たちのヒーローにして現代の変質者サンタクロースなわけですが、皆さまこの赤服白髭赤っぱなのおっちゃんについて、どの程度ご存知でしょうか?


 知っていますか?

 サンタクロースにはトナカイ以外にも様々な同伴者がいて、ただ子供たちにプレゼントを手渡すだけでは無い事を。

 本日はそんな、サンタクロースの恐るべき素顔をご紹介致します。

 皆さま、ご笑覧頂ければ幸いです。


 まず、良く知られたサンタクロースの姿やエピソードから確認していきましょう。

 先ほど少し書きましたが、サンタクロースといえばクリスマスカラーの赤い服、なんか白いひげ、赤い鼻にビールっ腹、トナカイをの引くソリに乗って子供達にプレゼントを配って回るという姿が一般的にイメージされるものでしょう。


 このサンタクロースは「貧しい暮らしのため身売りしなければならない娘のいる家へ窓から金貨を投げ込み家族を救った」という聖ニコラウスの逸話から来ていると言われています。

 逸話では「窓から金貨を投げ入れた際、暖炉に吊るしていた靴下に金貨が入った」という事になっていますが、これがプレゼントは靴下に入れるという形で現代まで伝わっているのでしょう。


 サンタのトレードマークとも言える赤い服については、実はこれ割と最近出来たイメージ像らしくて、1931年にコカコーラの販促キャンペーンで赤白カラーの服を着せた事が一般化の要因らしいです。

 それまでは、割とバリエーション豊かに様々な色の服を着ていたみたいですね。


 ところで。

 皆さん今一度、子供の頃を思い返してみてください。

 サンタさんについて、お父さんお母さんからこう言われてたりしませんでした?


「良い子にしてないとサンタさんプレゼントくれないよ?」


 さあ本題です!

 果たして、親のいう事を聞かず、クレヨンで壁に落書きし、公園の砂場で立ちションし、友人のビックリマンシールを勝手に剥がして回っていた昔の熊の如きクソガキに、サンタさんは一体何をくれるのでしょうか!

 毎年子供たちにプレゼントをくれるとされる、なんとも気前のいい光属性なサンタさんなわけですが、大魔王ゾーマ様もおっしゃる通り光あるかぎり闇もまたあります!

 実はこのサンタさん、一人でプレゼントを配っていたわけではなくクソガキを担当する仕事仲間がいたようで。


 サンタの相棒、彼の名前はクネヒト・ループネヒト。

「黒いサンタクロース」の異名を持つ、泣く子もチビる怪人です。


 サンタクロースが子供の味方なら、クネヒト・ループネヒトは親御さんの味方。

 日頃いう事聞かないクソガキを、ムチで、石炭で、シバき倒します。

 のみならず、場合によってはクソガキを袋に詰めて拉致ります。

 これには日頃お子様のイタズラに手を焼いている親御さんも思わず笑顔が零れる事でしょう。


 このサンタの仕事仲間についての存在は、クネヒト・ループネヒトさんだけではありません。

 実は同じような「クリスマスに悪い子をシバき倒す存在」というのは他にもいまして。

 それが「クランプス」と呼ばれる存在です。

 クランプスの見た目は、頭に角を生やし、口に牙を生やし、身体は半分ヤギで服は毛皮を身にまとっていると、もうド直球に悪魔です。

 仮面ライダーの悪役怪人として出てきてもまったく違和感ありません。


 そして、彼のお仕事はただ一つ。

 クソガキをシバき倒す事です。

 中でも若い少女をムチでシバくのが得意なようで、もうなんというか色々と危険な存在ですね。

 もちろん、場合によっては子供を拉致る事も忘れません。


 この「クネヒト・ループネヒト」も「クランプス」も、どちらもドイツで語り継がれている存在なわけですが、我が子のイタズラっぷりにお悩みのお父さんお母さん。


 ドンキで買ったサンタの服は一旦押し入れに仕舞っておいて、今年のクリスマスは一つドイツ式にしてみてはいかがでしょうか。

 まだ、ハロウィンで使った悪魔の衣装は捨ててませんよね?



あなたはまだ、サンタクロースの本当の恐ろしさを知らない……END

執筆日、2021年12月23日


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