第Ⅰ章 第7話 ~白み始めた空~
~登場人物~
ノイシュ・ルンハイト……主人公。男性。ヴァルテ小隊の術戦士で、剣技と術を組み合わせた術剣の使い手
ミネア・ルンハイト……ノイシュの義妹。女性。ヴァルテ小隊の術戦士で、霊力を自在に操る等の支援術の使い手
マクミル・イゲル……ヴァルテ小隊の隊長。男性。ヴァル小隊の術戦士で、増強術という支援術の使い手
ウォレン・ガストフ……ヴァルテ小隊の隊員で、戦士。男性。あらゆる術を無効化する術耐性の持ち主
ノヴァ・パーレム……ヴァルテ小隊の隊員で、術士。女性。様々な攻撃術の使い手
ビューレ・ユンク……ヴァルテ小隊の隊員であり、術士。また修道士でもある。女性。回復術の使い手
不意に身体が軽く、胸に心地よい感覚が湧き起こるとともに自我が目覚めた。視界の闇が少しずつ赤みを帯びていく。ノイシュが
――ミネア……
ノイシュが視線を窓辺に動かすと、開け放たれた
「おはよう、ミネア」
そう言ってノイシュが微笑むと、義妹が慌てて目元を拭った。そこで彼女が涙していた事に気づく――
「おはよう、ノイシュ」
ミネアが振り向いて眼を細めた。
「……ごめんね、昨夜は――」
そこまで口に出し、一気に胸から熱い感情が湧き上がるのをノイシュは感じた。
「ううん」
ミネアは首を横に振った。
「……一緒に、行こう。バーヒャルトへ」
――ミネア……ッ
ノイシュは義妹を見つめ、そしてうなずいた。
「……分かった。一緒にいよう。これからも……」
ミネアがゆっくりと微笑んだ。
「ありがとう……朝食の支度、すぐできるから着替えてて」
ミネアが
――とうとう、僕達は戦場に行くんだな……
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