第3話 起(3)

第三話 起(3) 承〜

『クール=マルセイユだ。』

『初めまして。ルーズと言います。どうぞよろしくお願いします。』

 お母さん(ルーズ)はそういうと礼をした。


『初めまして。僕の名前はレオンと言い,,,,』


 僕が喋った途端、クール=マルセイユ様の周りに膨大な量の白色の気がまとわりでてきた。僕はこの白い気に押しつぶされそうになった。そして喋ることすらできなくなった。って。あれ?急にその白い気が無くなった。僕は安心した。


『ふぅ』

『はははははははははは』

 すると突然クール=マルセイユ様が笑い出した。

『おい今なんかに押しつぶされそうになったやつはいるか?』

 笑いながらクール=マルセイユ様はみんなに質問をした。

『い、いえ。』

『いや、何もそんな感じはしませんでしたが。』

『僕なんか変な白い気に押しつぶされそうになりました。』

 僕はこの言葉を言った瞬間『あれ?これ言っちゃダメなやつかな?』と思った。


『やはりか。レオンか。やはり俺の目に狂いはなかったようだな。』


『どうゆうことだ?』と周りがざわめき始めた。


『みんなにも教えてやろう。レオンは魔力視気眼能力を持っている。』

『あのー。なんですか?その魔力視気眼能力というものは。』

 と、お母さんが聞いた。


『魔力視気眼能力というものは人に付いている魔力が見えるという能力なのよ。人というものはみんな魔力を持って生まれてくるんだけどとても少ないのよ。少ない魔力はこの能力じゃ見れないのよ。だからあまり生活に支障は無いんだけど、この王様みたいに魔力がぶっ壊れるようにやばい量は感じ取れちゃうって感じなのよ。まぁ普通魔力が多い人は隠してるんだけど、この王様は意地悪だからわざとみせるれるようにしたんだと思うわ』

 と、ベリーさんが説明してくれた。

『後、この能力を持って生まれてくる人は1億人に1人らしいのよ。だから私たちがスカウトしに行ったのよ。』

 

 1億人に1人?僕が?僕は驚いた。こんなのを持っていたなんて。


『ベリーありがとう。それでだレオンはその魔力視気眼能力を鍛えうちの町の騎士団として働いて欲しいんだ。しかし、騎士団にも年齢というものがあってね、18歳からなんだよ。だからこれから一年間は好きに過ごしていい。そして一年後に騎士団学院にはいって三年間勉強をしてきてほしい。その学院を卒業したら騎士団として働くという形なのだが。いいかい?』


 断るつもりなんてあるわけがない。僕は元々奴隷だった。なのにこんな奇跡のようなことが起こるなんて。

 僕はこの城全体に響き渡るくらいの声で言った。

『お願いします!!!』

 と。こんなチャンスをもらったんだ。騎士団にもなり魔王討伐軍みたいなのにもなってみたい。欲張りすぎるのはあまりしたく無いが、上へ成り上がれるなら全力で成り上がっていきたい。

 

 僕は上へと成り上がる。


 

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