「風俗嬢を始めてみたら天職ではと思った話」

イチカ先生

　イチカ先生の受賞作品「風俗嬢を始めてみたら天職ではと思った話」は、私の路線からすると最も参考となるお話です。

　ここまでの性描写が許されるのかというちょっとした驚きと共に、そこまで踏み込んだイチカ先生には尊敬の一言ですね。かなりのリスクだったと思われます。

　少なくともカクヨムではこの作品がデビュー作で、他にはないようです。

　読み物としてとても面白く、このような風俗店があって、イチカ先生のような嬢の方ならぜひ指名したいと思いました。風俗嬢にはお金のためだけに働いている方も多いと聞きますが、そうではなくエッチが好きという方もいらっしゃるようです。

　以前エッセイでも書きましたが、私は若い頃になんとかセックスが出来る体に戻そうと色々悪あがきしていた事があり、その手段として風俗店を利用した事があります。結果として上手くいかなかったのですが、その際にエッチが好きで風俗嬢をしている方にはある種の共感を感じました。

　イチカ先生は、男の人やセックスが好きな気持ち、性への関心が強い等は、悪い事だと思って隠してきたそうです。でも、「お客様に喜んでいただきたい、お互い楽しいプレイにしたい」と思う気持ちをお持ちでした。これは風俗嬢向きだと思います。まさに「天職」ではないでしょうか。

　面接の事とか、お金の事についてもかなり具体的です。

　率直で客観的な体験記ですね。ぜひ多くの方に読んで欲しい作品です。

◇◇◇◇◇◇

　読んでいただきありがとうございました。

　次の第108回は引き続き「カクヨムコン受賞作品」の紹介です。お楽しみに。

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