第34話このバカ猫!!

 この記事を書いている現在、2021年10月30日、午前3時10分。いつもなら布団に入って寝ている時間。


「何するの、このバカ猫!!」と叫んで、寝室を逃げ出して、階下へ降り、茶の間でこうして今週のお題を書いております。


叫びたいではなくて、叫んでしまいました。


 年のせいか寝付きが悪く、寝付いても眠りが浅いので、なかなか熟睡できません。

うとうとしていたのが、ようやく寝付いて意識をなくし、深い睡眠に入ったところで、ドスンという音で目がさめました。


 ふと見上げると、いつも脇にある整理箪笥の上に寝ている猫のシルが、飛び上がりそこねたらしく、箪笥の上に両手の爪をかけたまま、だらんとぶら下がっていました。


メインクーンって結構ドジっ子なのですが、あんな姿はじめて見ました。


 あまりにマンガチックな姿にあっけにとられて「え?」と言ったきり、言葉が出なくて、しばらく眺めていたものです。


 そのうち、自分で爪を外して下りてきたので、私は安心して、また寝ようと布団を被ったのですが、私に無様な姿を見られたのが気に入らなかったのか、それとも、ジャンプ失敗への八つ当たりかわかりませんが、突然走り出して、布団から出ている私の顔に向かって突進してきました。


 体重8Kg超の巨大猫が突進してきたのだからたまりません。目に爪が入らなくて幸いでしたけれど、スイッチが入ってしまった猫は、もう止められません。


 何度も突進してきては、髪を囓ったり、布団のスキマから手をいれて、引っ掻いてきたり。

 私がつい声を荒らげてしまったのもあって、余計に興奮させてしまったようです。


 気が強い猫なので、以前から叱ると反抗してくる性格なのです。普段は甘えっ子なのに、暴れはじめたら止められません。


 最近は大人になってきたので、以前よりは穏やかになって、夜に暴れることは少なくなったのですけれど、ジャンプ失敗で虫のいどころが悪かったのかもしれません。


 落ち着かせるには、布団に潜っていない方がいいと思い、仕方なく起き上がって寝室を出ました。

猫は、ころころと感情が変わりますから、対象が目の前から消えれば落ち着きます。


 案の定、私が茶の間で白湯を飲んでいたら、落ち着いたシルも階段を降りてきて、おとなしく自分の席に丸まりました。


 ついさっき、噛みついたり、引っ掻いたりしたのを忘れたように、私を見上げては、猫なで声で鳴いています。やれやれ。


 そして、すっかり眠気が飛んでしまった私は、こうして記事を書いているというわけです。


 もうすぐ午前4時30分、新聞配達のバイクが来る時間です。今更寝たら寝坊してしまいそうなので、このまま起きていることにしました。

仕事に行くわけでもない気楽な身、眠くなったら昼寝でもしようと思います。


※「今週のお題:さけびたい!」(2021-11-04)ブログに投稿した記事の転載です。

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