第33話揚げ餅色々

 お正月のお餅の残りを、今、揚げ餅用に乾燥させています。

今年は十二個残ったので、それを小振りなダンボール箱に新聞紙を敷いて、重ならないように並べ、風通しの良い場所に置いておきます。


 数日すると表面にヒビが入ってくるので、手で粗く割り、更に乾燥すると、ポロポロ簡単に細かくできるようになります。

温かくなると黴びてしまうので、寒い時期が乾燥させるのに最適な時期なのです。


 十年程前までは、夫の実家で餅つきをしていたので、揚げ餅用に多めに餅をついてもらっていました。涼しい場所に保存して置くと、一年近く楽しめました。


十二個だと、たぶん数回分くらいだと思いますが、食べるのを楽しみにしています。

(カロリーが高いので、食べ過ぎ注意なのですが)


 餅を揚げるのは、油の温度が低い時に餅を入れるのがオススメです。

最初は油の底でプチプチ言っているのですが、やがてふくれてくるので、そしたら油温を上げてカリッと揚げます。


 または、電子レンジにで一分から一分半くらいかけて、膨らませてから揚げるという方法もあります。このやり方の方が、油の吸い込みは少ないような気がします。


 揚げたてに、醤油を回しかけてサックリ混ぜれば、醤油味の揚げ餅、塩をパラパラすれば塩味になります。


 夫の実家での餅つきでは、のし餅の他に、かき餅もついていました。

餅つきをしなくなったので、近年は食べられなくなって残念です。


 かき餅は、塩と青のりなどを入れてつき、かまぼこのような形に伸します。それを薄く切って乾燥させ、揚げ餅と同様に揚げて食べます。


 コロナ以前、私の地元の文化祭には「かき餅大会」があって、有志の自慢のかき餅が並べられて、美味しさやアイディアを競うというイベントがありました。


 それから、これは子供の頃の記憶で、近年は作りませんが、餅花もちばなと言う、あられのような餅がありました。


 白い餅に加えて、食紅で色を着けた赤と緑の餅を、一センチ角くらいの細かいサイコロ形に切って乾燥させたものです。

これを鍋に入れて転がしながら炒ったり、油で揚げたりして食べます。


 今考えると、包丁でよくもそんなに細かく切ったなと驚いてしまいます。

当時、餅を切っていたのは、今は亡き祖母だったはずで、昔の人は、そういう手間のかかることを面倒がらずにやっていたのですね。

食べるのは一瞬ですが、作る手間は大きいです。

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