第2話 言葉たちの楽園
そこは楽園
言葉達のための場所
誰からも武器として使われることのない場所
誰かを傷つける事はない
誰かの心に不用意に触れてしまう事もない
「ぼくたちにも意思がある」
「私達にもおもいがある」
――だれかを傷つけたくない
――誰もかなしませたくない
「けれどことばを操るものたちは」
「とても私達をらんぼうにあつかった」
――傷ついた心を癒すために
――傷つけられた思いを休ませるために
そこは楽園
言葉達のためにある
多くの人の口からこぼれおちる
自分ではままならない使い方をされる
そんな言葉達の 安息の場所
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