貨幣を数える。第二話

 この世界は記号しかない。例えば犬と具体的な犬は意味と記号だがまた具体的な犬もまた形ある形相因。つまりは記号だ。


 おっとアリストテレス哲学用語が出てきた。


 安心したまえ、私には


 世界に意味はない。あるのは記号だけだ。

 

 また、私もいない。なぜなら私とは他者の写し鏡。


 大江の姿は川端に写され、川端の姿は三島に写され、三島の姿は大江に写される。


 人は『なにこの世界は震える原子に震えさせられいる。全てがだ』とほざくがその『震える原子』があるのならば震い震える無限時空間が出来上がる。


 彼は唯物論を押しすくめるに当たり観念論に至ったのだ。無限の物質とは何かそれは単なる概念だ。


 では『私が見たもの全てそれが全て』しかし、私を有限の、否定である無限はない、なぜならなる奇怪な人物は無限に、何かを見るのか?


 無限は観念論者の理論的不備を全て埋め合わせるなぜなら存在しないからだ。


 存在しないモノはいかなる役割も果たす。


 よって無限は存在しないからだ。


 よって『貨幣を数える』より記号は着想を得た。


 

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