応援コメント

1/1 デジタルデータの弱点」への応援コメント


  • 編集済

    一盃口様

    初めまして、坂本と申します。

    情報(ある事物)の堅牢性というものについて、更に言えば、いはゆる”永世”と呼ばれるものへの価値観について、嘗てマルローが伊勢神社参拝の折に残したとされる”悟り”の文章を、不図思い出しました。
    曰く『西洋の建築家は、その聖堂が久遠の石のごとくであれと夢み、伊勢の大工たちは、その柱が、この上なく壮麗な宴のごとくであれと念じた。しかして、このたまゆらは、大聖堂よりピラミッドより力強く、永遠を語るのだ。』。

    ところで、一般に情報セキュリティの三要素として、「機密性(confidentiality)」、「完全性(integrity)」、「可用性(availability)」の三つが挙げられますが、一盃口様の仰るところの”デジタルデータの弱点”というのは、これら三要素の内の三つ目に関係するものと存じます。機械を専攻し、半導体を生業にした私にとっては、実態を持つ鉄の堅牢性も、実態を持たぬ電子情報のあやふやさも、共に親しみのあるものでございます。如上のマルローの悟りに私の経験を照らしてみますと、定めし、鉄は西洋の大聖堂に、電子は伊勢神宮に喩えられましょうが、伊勢神宮の理念がディジタルの理念と結びつくというのは、なんとも不思議なことでございますね。

    一盃口様の御作は、まだ一度ちらと縦覧してみたに過ぎませんが、なかなか興味深いことをお書きのようで、これから少しずつ読ませていただきます。
    以上になります。突然のコメント失礼いたしました。

    作者からの返信

     コメントありがとうございます。実は、この話は当初LINE上で話していた僕の友人がしてくれたもので、電子記憶機器の脆弱性を知ったのは彼のおかげでした。彼には感謝しています。

     この話題は、『頻出単語』のロゼッタストーン、『テーマ集』の歴史の保存について、にも再び述べております。良かったらこちらの方もお読み下さい。

     僕は、欧化主義にやはり影響されるところがあり、石造建築への憧憬が強いのですが、この国での、歪みを受け止める技術はまた違った個性を出しているように思います。
     どの建築も一様に赤をまとっていることが代わり映えしない、と不平を言い、逆にその豪華絢爛な塗装がはげてからが美しいだの僕は考えていますが、技術力には一目置くものがあると思っています。