君形の穴に香花よ咲け

未明の捜索 また一つ君の影を見つけたよ

リビングのソファー 左側が定位置だった

伸ばす手 無味乾燥のくうを切る


親指で撫でるオーラの頬

透明ベールをまとう熱    

今でも 指先がうずいてる


君形きみがたピースを埋め込むよ 隙間なく

胸の奥から始まる鼓動 君が黄泉よみがえ

火種を絶やさぬよう 愛を吹き込む役目

今度は任せてほしい 熱源にならせてほしい

って星に祈る夜明けまい

生涯 一生涯 君形きみがたの穴を誇るね


真昼の喪失 もう一度君の影を追い駆ける

専用のマクラ 寝入って無防備な頬ずり

吸う息 甘い潤い喉を焼く


傷口がせるオーラの粒

湯煙アロマに火照ほてる愛 

未だに 体中支配する 


君形ピースでありのまま 咲きかお

泥の池からき出し芽吹めぶく 君はハスの花

朝日を浴びれるよう 陰を脱ぎ去る役目

蕾にも愛を込めて 満開まで育てようよ

って黄泉よみに語る黄昏たそがれ時 

生涯 一生涯 君形の穴を守るね 


最早 君形ピースは戻らないから

せめて 君形の穴に香花こうばなよ咲け


君形の穴にハスふわり 咲き誇る

胸の芯から見守る息吹いぶき ふたりクルくゆ

晴れ間にきらめくよう 夜露にらめくよう

源泉をあらわにして 舞い散るまで風に乗ろう

ってふたり歌う今の調しらべ 

生涯 一生涯 君形の穴を 生きる証を 愛すね

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