1-14
23日はビストロ美浜になずなちゃんを誘って行くことにした。次の日は早坂さんから、ディナーに誘われている。少し、複雑な気持ちになっていたが・・。
なずなちゃんとは、うちの近くの駅で待ち合わせしていた。私も、一度帰って、ワンピースに着替えて、少し濃いめのメイクで出掛けた。なずなちゃんも同じように着飾ってきたみたい。
9時からの部に予約しておいたんだけど、お店に入ると、私達はカウンターの真ん中の席に案内され、オーナーの石積さんは
「ありがとうございます 久し振りですもんね お待ちしてました。今日は、お友達とご一緒ですか」
「ハイ なんとなく、入りずらくて・・ 今日は、中学からの親友と一緒 よろしくね」
「存じております なんせ 学年で1.2を争っていたいた二人ですからね 確か、山上なずなさんですよね いつも、すずりさんと、一緒で・・」
「えー 石積先輩ですかぁー 私の名前を‥うれしいー。まさか すずりから、そんなこと聞いてなかったわ」と、なずなは、感激していた。
「ごめんね びっくりさせようと思って・・」
「先輩って、私たちのあこがれだったんですよ 恰好よくて・・」
「あー そうだったんですか ありがとうございます 今日は、楽しんでいってください」と、言いながら、私達に、スパークリングワインを継いでくれた。今日は、カウンターの中にもう一人若い男の人が入っていた。
お店の中は10人ほどで、カップルが多かった。お店の隅でフルートの演奏が始まって、その間にオーナーの特別のお料理が次々に出されて、どれもおいしくて、素晴らしかったんだけど、なずなは石積さんに話しかけたくって、うずうずしていた。私も、そうだったんだけど、忙しそうに動き回っていて・・。出来上がったものを、直ぐに、男の人が配膳していて、なんか機械的。
手が空いて、ようやく石積さんが私たちの前に来てくれた。
「どうでしたか ディナーはご満足いただけましたか」
「えぇ とってもおいしかった どんなレストランより素晴らしいです」と、なずなが、すかさず応えた。
「先輩は ご結婚は?」と、なずなは、思い切ったことを聞いた。
「僕は、独身ですよ まだ、結婚は‥店のことが精一杯で」
「でも、お付き合いされてる方おられるんでしょぅ?」
「いや ずーと居ないですよ 高校の時、ちょっと付き合ったことあったけど、彼女は進学希望でね、自然消滅したよ アハッハー」
「私もすずりもフリーなんです。立候補してもいいですか?」
「僕なんか つまんない男でね デートする暇もないからね 君達みたいに可愛いと、もっと、良い男が現れるよ」
「あっ うまく、ふられちゃった」
「いえ そんなつもりじゃぁ」と、何かを仕込みに離れてしまった。
「なずな ちょっと、攻めすぎだったんじゃぁない?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます