1-12

「ねぇ プチ どう思った? あの人」


「どうって すずりちゃん 気にいったんだろう」


「うーん そうかな 優しそうだし、なんか、頼れそうだよね」


「付き合ってみれば 気楽にね」


「そんな まだ、付き合うなんて、言われてないわよ」


「いや あれは・・言われるよ きっと 相当すずりちゃんに気がある」


「ても 良く、知らない人だし・・」


「だから 付き合ってみればって言ってんだよ 本当に、固い娘だよ 少しは、冒険しろよ 俺が付いているよ」


「そうだね でもね 私 石積さんのことも気になってんだよー そんなで、良いのかなって それにね 私 最近、感じるのよ プチって、半分、私の彼氏みたいだなって」


「すずりちゃん! やっぱー おかしいな しっかり、しろよー 俺は、猫の精霊だよ 俺が、すずりちゃんに恋するのは、良いんだけど すずりちゃんは、変な気になるなよー」


「そーだね ただ、いつも一緒だし、見守ってくれているから プチだけだよー 私の裸見たのー」


「いゃ もう、見ないようにしてるって 胸も小さいしー」


「プチ しばらく、お肉、おあずけね」と、言いながら朝までチッチ(プチ)と一緒に寝てしまった。


 クリスマスが近づいて、お父さん宛にビストロ美浜からポストカードが届いていた。クリスマス謝恩ディナーで6時、9時の予約制とあった。


「お父さん コレ行くの?」と、聞いてみた


「いや 行く気ない 騒々しいのは好きじゃないし そんなのは、若い人だけだろう すずり行きたいのか?」


「別に― そういう訳じゃぁ せっかくだからって思ってー」


「会いたいんだったら なずなちゃんでも、誘えば 同じ卒業生なんだから きっと彼もよろこぶよ」


「会いたいって・・そんなんじゃぁ」


 お父さんは、微笑みながら、TV見てた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る