超普通の大学生、世界統べます。

もりもり森三

第1話 神様と出会う

「神様会議により、あなたに力を授けることになりました。欲しいスキルを1つ与えましょう。どんなものでもかまいませんよ?」


 それは突然現れた。


「.................。(頭ポリポリ)」


「あのー、神様会議によりあなたが選ばれたのですが.....」


「.................。(頭ポリポリ)」


 おかしいな。なんか聞こえるような気がする。俺が選ばれた?何にだ。てかその前になんか神様とか言ってなかったか?おかしい。完全におかしい。最近徹夜でゲーム続けてたせいか?いやそんなことはないはず。これでも体力には自信があるのだ。じゃあなんだこれは。


「あのー、ササキ様...?」


「ちょっと待て」


 やばい。これは完全にやばい。これはあれか?あれなのか?ラノベは結構好きな方、いや大好物だ。これはあれだな。異世界系でよくあるやつ。いやいや、でもそんなことあんのか?だって今俺........


「う〇こ中なんですけど!?」



 都内の大学に通う至って普通の大学生、佐々木レイは、今日も学校に行くため、いつも通り準備をし、いつも通り用を足していた。


「おい嘘だろ!?こんな締りのないファンタジーがあってたまるか!こういうのってもっとこう、夢の中?とか死んで神様の部屋的な空間?みたいなとこで行われるんじゃないの!?」


 ふうふう...突然の衝撃で少々声を荒げてしまった。息も少し上がってしまったな。俺としたことが。まったく!恥ずかしい!


「それはそれは、誠に申し訳ございませんでした。ついうっかり。てへぺろ」


 どうやらこいつは神様らしい。ゴリゴリに可愛くないてへぺろをかましてきやがった。もう一度言う、可愛くないぞ。だってあんたバリバリのおっさんじゃん。見た目は60歳くらいで小太り、頭には輪っかがついてる。服は一応神様っぽいものを着ている。それにしても貫禄ないなぁ神様。ほんとに神様なのかよ。


「あー、もう驚きすぎてなんかもう逆に落ち着いて来たわ。とりあえずちょっと外にでてくれ」


 おれはとりあえず神様をトイレから追い出し、用を足し部屋に戻った。


「随分とくつろいでるな...」


 神様は俺のベッドの上で、勝手に開けたポテチに左手をつっこみ、右手は頭を支え、体は横向きのThe親父スタイルで俺を待っていた。


「申し訳ございません。ついくつろいでしまいました。てへぺろ」


 だから可愛くないんだって。


「それで、さっきの話の続きだけど、俺は何に選ばれたんだ?」


「それはですねーーーーーーー」





 どうやら俺は神様会議により、【超普通の大学生で賞】を受賞したらしい。何その賞?神様会議で決めるようなことなのか?神様達は暇なのか?うん絶対そうだ。


「なあなあ、その賞ってすごいのか?なんか喜ぶべきなのか悲しむべきなのかわからなくなっている自分がいるのだが」


「何をおっしゃいますか。この賞は1億年に一度しか与えられないそれはそれは貴重な賞なのですよ。おめでとうございます。超普通の大学生さん」


「絶対今バカにしたよな!?」


「いいえ?」


 まずい。完全にこいつのペースに乗せられてしまっている。くっ、さすが神様だぜ。


「で、なんでも1つスキルを与えてくれるんだっけか?」


「はい、その通りです。どんなものでもかまいませんよ?なにせ【超普通の大学生で賞】ですから。プププ」


 やっぱりこいつバカにしてやがった!プププって言ったぞ!プププって!!!



 こうして俺と神様は出会ったのであった。そして超普通の大学生の俺が選んだ力によってこれから世界は大きく変わっていく。

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