ひとりごと

ひとりごと

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ねぇ、こんな忙しい時に私を呼んでおいて

放置するだなんていい度胸してるじゃない？

せっかく久々のお誘いだったから仕事放り出して来たっていうのに…

……ま、いいわ。

いつもの事だもの

で、前より顔色が悪い君。今日は何の用？

…あぁ、そうね。

最近は一段と寒いから、雪ぐらい降るでしょ。

この部屋本当に寒いわね…

ほら、自分の息みたら？真っ白。

こんな所にいたらもっと身体を悪くするじゃない。

暖炉、ちょっと使わせてもらうからね

なに、その顔。

色んな場所飛び回ってる私だもの。

雪なんてよく見てきたわ

もしかして、今日のお誘いの理由ってそれ？

…馬鹿じゃないの

……でも、ありがとう。

受け取っておくわ。

確か……出会った時も、こんな日だった気がする

もう何十年も前よね

あなたって、真っ白な私より死んだような顔してて

呼吸もしてるのか分からないぐらい浅くて

ベッドでよこになってたの

ほんと、男ってバカね

女はね、真白な肌が人気なのよ

雪に溶けていってしまいそうな儚さって魅力的じゃない？

………愛の囁きをするぐらいなら、抱きしめるくらいしなさいよ。

私、ずっとまって……

ま、おふざけはおいておいて…

暖炉なんて使ったことないけど…

これぐらいでいいかしら…？

どう？少しは暖かくなってきたんじゃない？

あなたの吐く息も白くないし。

………聞こえる？

もう眠ったの？

ほんと、自分勝手な人

…いい？

聞こえてたとしても、無視してね

…あなたって、馬鹿ね。

ワガママで、賢くて、ずるい。

浸ることもさせてくれないのね

あなただけが気持ちよく ねていくなんて

せめて私が迎えに来た時にしてよ

……出会った記念日にこんな仕事させないで

私だって愛してるのに

向こうに行ったって、

私はそこにいけないのよ

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