気づいたらまっ逆さに落ちてた話

@OchayaNODango

2020年4月

拝啓、未来の私へ

私は中学生になれました。

お母さんが私を塾に「行かせて」私立に行きました。第1志望には落ちましたが、第2志望には行くことが出来ました。

未来の私は、友達と仲良くしていますか?

何が好きですか?

お母さんとは上手くやっていますか?

お父さんは何をしていますか?


今の私は、話しかけてくれたクラスの子と、少し仲良くなれました。

YちゃんとRちゃん、NちゃんとLちゃんです。

みんな好きな物は少しずつ違うけれど、私を新しい世界に連れ出してくれました。

今まで興味のなかったアニメや漫画、歌い手、ゲーム。

とても楽しいです。


まだ早いけれど、来年も同じクラスになりたいくらいに仲良くなれそうです。



--------キリトリ線--------



私「A」はなんとか受験を乗り越え、無事私立中学に入学した。

クラスに入ってみると、誰も話していなくて怖かった。人見知りビームがみんなから出てて、何もする気になれなかった。

クラス名簿を見ると、私の小学校からの友達が1人、いた。そして、同じ塾に通っていた子が1人。誰も知らないよりよっぽど過ごしやすいだろうと思った。


しかし、そんな事はなかった(いい意味で)。

近くの子が、結構話しかけてくれるのだ。

その子はアニメや漫画が好きらしい。私は詳しくないから、教えてと言った。その子は嬉々とした顔で教えてくれた。その姿が可愛らしくて、色んなことを聞いているうちに私もアニメや漫画が好きになった。


当時流行っていた鬼を倒す漫画から入ることにした。面白くて、楽しくて。

そこから好きなものがどんどん増える感覚がたまらなくなった。

その子とはどんどん話が合っていき、その空気に魅入られたのか、どんどんクラスメイトがやってきた。


とてもいい出だしで、私は思わず鼻歌を歌うほど、気分が良かった。



はずだったのだ。



まだ1ヶ月もたたない頃、とあるウイルスが原因で学校に行けなくなった。

オンラインや配送など、私立ならではという感じの対応だった。

私はその間、Yと話を合わせるためにとにかくアニメや漫画を見た。

早く会って、話をしよう。


そうウキウキしていた。

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