362_自由時間は長くても短くてもダメだ #時間 #幸福
「インド出身の今世紀最高の覚者と称されるジッドゥ・クリシュナムルティは『知識は常に不完全なもので、知識から生まれる思考はすべて限定され、部分的であり、決して自由ではないのです。従って思考の自由というものはありません』と語りました。自分な発想というのは存在しないのかもしれません」
「やっほー、人生が楽しいに違いない読者様。悩み解決請負人の世界一の美女サクラです! 今回は『自由時間は長くても短くてもダメだ』のお話です」
「では、よろしくお願いします」
「読者様の自由時間は一日にどれくらい存在しますか?」
「自分の好きなことに自由に時間を割けるのはとても大切なことです」
「豊かな人生を送るには自由時間は欠かせないです」
「ですが、忙しい現代人の読者様は、自由時間が短いと思います」
「もっと、『自由にできる時間があればいいな』と常々思っていることでしょう」
「そして、自由に生きている人を見ると、羨ましくて仕方ないと思ってしまうもの」
「そこで、読者様に朗報です。実は、長すぎる自由時間では、人は幸せになれないことが判明しました」
「自由に生きている人を見ても、羨む必要はないのです。むしろ、自由すぎて困っているんだな、と思ってください」
「ということで、今回は自由時間の長さについてお話ししたいと思います」
「今回の参考文献は、アメリカのペンシルベニア大学の研究となります」
「研究者はまず、二つのデータを分析しました」
「一つ目のデータは、アメリカの人材マネジメント会社の調査です」
「13639人の従業員にアンケートを行って、仕事がある日の自由時間の長さや、何をして過ごすのかを調査しました。また、人生の幸福度もアンケートの項目に含まれていました」
「二つ目のデータは、アメリカの労働省労働統計局が発表している調査です」
「21736人の労働者を対象に、自由時間と幸福度に関するアンケートを行いました」
「二つのデータを分析した結果、必ずしも自由時間が長いことが幸福には繋がらないことが判明したのです」
「ある一定の自由時間があると、幸福度が下がり始めていたのです」
「むしろ、長すぎる自由時間は不幸を呼んでいました」
「ここで、読者様に問題です」
「自由時間がどれくらいになったら、人の幸福度は下がり始めると思いますか?」
「映画を一本見終わる、2時間くらいでアウトなのでしょうか?」
「買い物に出かけて、自由にショッピングできるくらいの3時間がボーダーなのでしょうか?」
「それとも、時間を気にせず趣味に没頭できそうな5時間くらいでダメになるのでしょうか?」
「もしくは、遠くに出かけることができる、8時間くらいでアウトになるのでしょうか?」
「一体何時間くらいで幸せは減り始めるのでしょうか?」
「答えは…………5時間でした!」
「一日の自由時間が5時間を越えている場合、幸福度が下がり始めていました」
「読者様、仕事がある日は、そんなに自由時間がなくてもいいみたいです。仕事に精を出してくださいね」
「だからといって、自由時間がなさすぎるのも問題です」
「分析の結果、自由時間が増えるごとに幸福度も上昇していました」
「具体的には、自由時間が2時間までなら、幸福度の上昇は止まりませんでした」
「つまり、自由時間が2時間~5時間だと、幸福度が一番高いのです」
「自由時間は短くてもダメだし、長くてもダメなんです。読者様も適度に仕事をして、適度に自由を謳歌してください」
「それが、人生を楽しく過ごす秘訣です」
「最近ではワークライフバランスなんて言います。仕事と休みの関係が読者様の人生を豊かにしてくれます」
「また、自由時間が短すぎる、または長すぎることを想像してもらうだけでもアウトなことも判明しています」
「オンラインで参加者に、毎日の自由時間について想像してもらいました」
「参加者にはそれぞれ、15分、3.5時間、7時時間の自由時間を想像してもらいました」
「その結果、15分の自由時間を想像してもらったグループはより多くのストレスを感じていました」
「自由に過ごせる時間がないと人はストレスを感じます。働きすぎはよくないです」
「一方で7時間の自由時間を想像してもらったグループでは、虚しさを感じていました」
「長い自由時間を活用できなくて、無駄にしている、という感覚に陥っていました」
「どれだけ時間があっても、意義のある活動をしていないと時間を無駄にしてしまったと思います。この感覚が、幸福度の低下に繋がったと考えられます」
「研究者はさらに実験を行います」
「参加者に自由時間があることを想像してもらい、その時間の使い方を想像してもらいました」
「参加者を二つに別け、一つ目のグループには、趣味や運動、子供と遊ぶなどの生産的な活動を想像してもらいました」
「もう片方のグループには、テレビを見る、動画を見るなどの非生産的な活動を想像してもらいました」
「その結果、自由時間を非生産的な活動に費やしたグループは、自由時間の長さに関わらず幸福度が低いことが判明しました」
「時間を無駄にしたという感覚が幸福度を下げたと思われます」
「自由時間は長すぎてもダメ、短すぎてもダメですが、非生産的な活動に費やすのもダメなんです」
「一方で、自由時間の長さに関わらず、生産的な活動に時間を費やした場合は、幸福度が高かったです」
「5時間以上の自由時間でも、幸福度の低下は表れませんでした」
「要するに、自由時間を無駄な時間として過ごすと幸福度が下がります。しかし、意義のある時間として過ごすなら、何時間でも問題ないのです」
「読者様、自由時間を無駄にしないために、先に自由時間の過ごし方について決めておきましょう」
「先に決めておけば、突発的な自由時間も無駄に過ごさなくなります。短時間でも自由時間を有意義に過ごせれば、幸福度は爆上がりします」
「読者様の人生が豊かになることを祈っております。ということで今回のまとめです」
「研究者が自由時間と幸福度について調べてくれたよ」
「3万人以上のデータを分析したら、自由時間は2時間~5時間がベストだと判明したよ」
「自由時間の使い方について想像してもらったら、生産的な活動をしていると幸福度は下がらなかったよ」
「読者様も是非、自由時間には生産的な活動を行ってください」
「あくまで自分にとって、生産的な活動ですよ」
「人によって生産的な活動の定義は違います。運動かもしれませんし、読書、映画鑑賞かもしれません」
「読者様にとって、時間を無駄にしない過ごし方を選んでください」
「時間の無駄遣いを減らせば、読者様の人生が豊かになるのは間違いないですよ」
「ということで、今回は『自由時間は長くても短くてもダメだ』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」
「最後まで、ありがとうございました。高評価、コメント、お願いします」
「読者様の『あれが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」
「次回の『音楽をよく聞く人は睡眠の質が低い』で、会いましょう!」
「いくぜ、知識の宝物殿。バイバイ」
参考文献
Having too little or too much time is linked to lower subjective well-being.
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