355_免疫力を高めるには何をしたらいいのか? #健康 #自然

「一日にコーヒーを50杯飲んでいたというフランスのヴォルテールは『医者とは、ほとんど知識を持っていない薬を処方し、さらに少ない知識しか持っていない病気を治療し、全然知識を持っていない人間を健康にしようとする者のことである』と言っています。ヴォルテールさん、医者に厳しくないですか? 何があったんでしょうか?」


「やっほー、人生が楽しいに違いない読者様。悩み解決請負人の世界一の美女サクラです! 今回は『免疫力を高めるには何をしたらいいのか?』のお話です」


「では、よろしくお願いします」


「読者様は免疫力を高めるために何かしていますか?」


「え? 『していない』ですか。それは、とても危険です」


「免疫力が低ければ、病気に罹りやすくなります。それに、重症化するリスクも高まります」


「なので、免疫力は高いに越したことはありません」


「ということで、今回は免疫力を高める方法についてお話したいと思います」


「病気に罹らないことも大事ですが、病気の症状を軽くするためにも免疫力を高めましょう」


「今回の参考文献は、フィンランドのヘルシンキ大学が行った研究となります。よろしくお願いします」


「研究者は、通う3歳~5歳の子供75人、10ヵ所の保育園に協力してもらいました」


「何をしたのかと言いますと、保育園を改造しました」


「改造は言い過ぎかもしれませんが、保育園にあるものを導入してもらいました」


「あるものとは、自然です」


「10ヶ所のうち、4ヶ所の保育園に芝生、草が敷かれた庭を用意したり、敷地を林で囲ったり、植物のプランターを用意しました」


「他にも、子供が遊ぶための泥炭ブロックも用意されました」


「要するに、都会の保育園に自然を身近に感じるものを用意したのです」


「残りの6ヶ所の保育園うち、3ヶ所は何も介入せず、都会にある一般的な保育園のままでした」


「残りの3ヶ所は介入はしませんでしたが、保育園の活動の一環として、定期的に自然で活動することが組み込まれていました」


「そして、28日間に渡って自然で遊んでもらい、子供たちの免疫力がどう変化したのか調べたのです」


「さて、読者様は自然で遊ぶと免疫力が高まると思いますか?」


「自然では免疫力の改善は見込めないのでしょうか?」


「それとも、自然の偉大さに負けて免疫力が下がると思いますか?」


「一体どうなるのでしょうか?」


「結果はですね、自然で遊んだ子供たちの免疫力は…………高まっていました!」


「子供たちの皮膚のバイオマーカーを調べた所、プロテオバクテリアの中のガンマプロテオバクテリアの多様性が増えていました」


「ガンマプロテオバクテリアには医学的にも社会的に重要な細菌が多く含まれています。腸内細菌科、ビブリオ科、シュードモナス科などです」


「他にも、体内の免疫細胞に作用する働きがあるので、免疫力を高めるのに大事なバクテリアなんです」


「まあ、小難しいことを言っていますが、自然で遊べば免疫力が高くなる、ということだけ覚えれば十分です」


「自然で遊ぶようになった子供たちの変化は、定期的に自然で遊んでいる子供たちのバイオマーカーに似てきたことも判明しています」


「定期的に自然で遊ぶ子供たちは、実験前から免疫力が高かったのです」


「そして、たった一ヶ月でも自然で遊ぶと免疫力が高まる、ということです。子供たちは平均して一日1.5時間自然で遊んでいました」


「読者様も免疫力を高めるために自然のある場所に行きましょう。免疫力が高くなりますよ」


「え? 『そんな時間は取れない』ですか。忙しい読者様ですね」


「では、ガーデニングはどうでしょう?」


「短い時間でも土に触れていると免疫力が高くなりますよ」


「ガーデニングについては”290_庭があると幸せになれるぞ【ガーデニングで倍増】”でメリットをお話ししています。ガーデニングには幸福度を高めてくれる効果もあります。是非、お試しあれ」


「自然には多種多様な微生物が生息しています。それらに触れることによって、皮膚の細菌の多様性が増えると考えられます」


「なので、自然で遊ぶことが大事です」


「自然に行くだけでは不十分かもしれません。土、木、草、これらに触れないと効果が少ないかもしれません」


「読者様も自然に赴く際は、自然を見て楽しむだけでなく、自らの手で触れて、触覚から楽しんでください」


「免疫力が高まりますよ」


「それとですね、自然で遊ぶことは腸内環境を整える可能性が示唆されています」


「腸の健康を維持するルミノコッカスに影響を与えていました。自然で遊ぶことは体の中も健康にしてくれるかもしれません」


「ちなみに、都会の一般的な保育園の子供たちはどうだったと思いますか?」


「何も介入していないので変化はない、と思うでしょうが、そんなことはありませんでした」


「都会の保育園の子供たちの皮膚の微生物の多様性は減少していました」


「普通に保育園に通っているだけで、免疫力が落ちていく可能性があります」


「自然に触れていない読者様は知らず知らずに免疫力が落ちている可能性があります。気を付けてください」


「ただですね、研究者は時期が悪かった、と語っています。実験の期間は雪が溶けてから1ヶ月と経っていません。空気が乾燥しており、微生物の活動が抑えられていました」


「微生物にだって好む環境があります。乾燥した空気では思うように活動できず、多くが死滅したのでしょう。そのため、子供たちの皮膚の微生物の多様性が減少したのです」


「まあ、都会で暮らしていたら、免疫力が減るか現状維持か、どっちかでしょう。免疫力が自然に高くなるとは考えない方がよさそうです」


「免疫力を高めるには積極的な行動が必要、って感じの所で今回のまとめです」


「研究者は3歳~5歳の子供に自然で遊べる場所を提供したよ」


「すると、自然でたくさん遊んだ子供たちは免疫力が高くなっていたよ」


「自然にはたくさんの微生物がいるから、影響があったみたい」


「読者様も免疫力を高めるために、自然に赴いて遊びましょう」


「遊べば遊ぶだけ、病気に強い体になれますよ」


「自然には敬意しかありませんね」


「ありとあらゆる、メリットが自然には詰まっています」


「読者様も何かあったら、取り合えず自然に向かいましょう。きっと、何とかしてくれますよ」


「ということで、今回は『免疫力を高めるには何をしたらいいのか?』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」


「最後まで、ありがとうございました。高評価、コメント、お願いします」


「読者様の『あれが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」


「次回の『長い間一緒にいると顔が似てくるって言うけど……』で、会いましょう!」


「目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」



参考文献

Biodiversity intervention enhances immune regulation and health-associated commensal microbiota among daycare children

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