253_リーダー適正がある性格 #リーダー #性格

「アメリカの小説家ジョン・スタインベックは著書『月は沈みぬ』で『いつも戦闘に勝つのはひとりの指導者の追従者で、戦争に勝つのは自由人です』と記しています。より大きな勝利を得るには、型破りな行いが必要なのでしょう」


「やっほー、人生よくなってる読者様。使える知識をお届けする世界一の美女サクラです! 今回は『リーダー適正がある性格』のお話をしますよ」


「では、よろしくお願いします」


「世の中にはリーダーに向いている人と向いていない人がいます。この違いは生まれつきなのでしょうか? それとも、培った経験がリーダーの適正を高めてくれるのでしょうか?」


「読者様は自分がリーダーに向いていると思いますか?」


「また、リーダーに向いている人はどのような人なのでしょうか?」


「人を引っ張っていく力がある人はどんなことをしているのでしょうか?」


「ということで、ポツダムのHMU保健医療大学が調べてくれました」


「研究者はドイツで行われている社会経済パネルを使用して、リーダーとリーダー以外の人の違いを洗い出しました」


「大規模に調べてまして、社会経済パネルの調査が始まった1984年から最新の2018年までを調査対象にしています」


「調査期間中にリーダーになった人は2683人いました。そのうちの36%は女性でした」


「非リーダーは30980人で、女性の割合は51%でした。合計33663人を調べたことになります」


「これらの人の何を調べたのかと言いますと、性格です」


「まずはビッグファイブ。これで、外向性、開放性、誠実性、協調性、神経症傾向が分かります」


「他にも、自覚しているコントロール。これは、人生に起きることを自分の力でコントロールしていると思えているかどうかです」


「自尊心。自分を肯定できているか。自己効力感があるかないかです」


「リスクテイク。どれほどリスクを取るのか」


「信頼。他人をどれだけ信頼しているか」


「許す傾向。他人が失敗した時にどれだけ許せるか」


「これらの性格特性を調べて、リーダーと非リーダーで違いが出るのか調べました」


「さて、読者様はどのような性格をしている人がリーダーになっていると思いますか?」


「人を引っ張っていくには、傲慢さが必要なのでしょうか? それとも、周りに合わせる人がいいのでしょうか?」


「また、堅実な人がリーダーになるのか? それとも型破りな人がリーダーになるのでしょうか? どうなんでしょうか?」


「分析の結果、リーダーになった人の性格はーー」


「外交的で、新しい経験にオープンで、感情的に安定していて、良心的で、リスクを取る傾向があり、コントロール感を持っていて、他人を信頼する傾向がありました!」


「ちょっと要素が多くないですかね、研究者さん!」


「まあ、一つ一つ見ていきましょう」


「まず、外交的は、他人と話すのが好きということです」


「新しい経験にオープンは、何事にも挑戦する心です。好奇心が旺盛と言えます」


「感情的に安定は、落ち込むこともなければ、怒ることもないということです。心が冷めているのとは違いますよ」


「良心的は、真面目で誠実な人ということです」


「リスクを取る傾向は、そのままの意味です。多少のリスクがあっても、リターンが期待できるなら、リスクを取ります」


「コントロール感を持っているは、人生で起きる数々のことに対し、振り回されるのではなく、自分の意思でコントロールしている感覚のことです」


「他人を信頼するは、文字通りです。仕事があったら部下に任せて、口出ししません。部下のやり方に任せます」


「読者様はこれらの項目に当てはまっていましたか? 当てはまっていたら、リーダー適正がありますよ。昇進しても安心です」


「これらの性格がリーダーに向いている理由としましては、外交的な人は他人に指示したり、チームの代表になると気分がよくなります。さらに自分の指示で成功させる可能性が高いです」


「チームを成功に導けるのでリーダーに向いているのです!」


「調査ではリーダーになる前後で性格に変化があるのか調べています」


「なんとですね、リーダーになる人はリーダーになる5年前から性格が変化していました」


「リーダーになる前の期間で、徐々に外交的になり、経験にオープンになり、リスクを取るようになり、自分の人生をコントロールできていると思うようになっていました!」


「面白いですよね。リーダーになる前からリーダーになるための準備に入っていたのです」


「ただ、性格が変わったからリーダーになったのか、リーダーになりたいから性格が変わったのかは不明です」


「鶏が先なのか、卵が先なのか不明ですが、リーダーになりたいのなら外交的になって、経験にオープンになって、リスクを取るようになりましょう。性格を変えれば、リーダーに近づくのは間違いないでしょう」


「面白いもので、リーダーに任命されるのではなく、流れでリーダーになった人も、性格が変化していました」


「いつの間にかリーダー的立場になった人も変化するんです」


「要するに、立場が人を変えたのです。読者様の周りに、もっと外交的になってほしい人、もっと開放的になってほしい人がいたら、リーダーを任せてみてはいかがでしょう? いい感じに性格が変化するかもしれません」


「ちなみに、男女差があったものもあります」


「まずは協調性です」


「男性のリーダーと男性の非リーダーを比べると、協調性のレベルは同じでした」


「しかし、女性のリーダーと非リーダーを比べると、リーダーのほうが協調性のレベルが低かったです」


「女性はリーダーになる前はみんな一緒に協力するのですが、リーダーになると唯我独尊の道を進むようになるようです」


「コントロール感に関しても、男性の方がより顕著に持っていることが判明しました」


「女性はあまり、自分の人生を思い通りに生きれていると思わないようです。もったいないですね」


「以前に”171_女性の上司は部下に気を使わないとよくない感情を持たれてしまう”で女性のリーダーは大変苦労するとお話ししました。部下に気を使うくらいなら、協調性がなくてもいいと思っているのかもしれません。もしくは、部下に気を使うことで、部下優先になりコントロール感を失うのかもしれません」


「他にも、外向性に関しても男女で差がありました。男性はリーダーになる前に徐々に外交的になりましたが、女性では確認されませんでした」


「一般的に女性の方が外向性が高い傾向があります。そのため、外向性に変化がなかったのかもしれませんね」


「リーダーになる前に性格が変化する、と述べました。なら、リーダーになった後にも性格が変化してもおかしくない、と思いませんか?」


「そう、リーダーになったら性格が変化するのです」


「リーダーになって1年が経過すると、外向性が低くなり、良心的でもなくなり、リスクを取らなくなりました」


「どうしてこういう変化が起こるのかと言いますと、外向性に関しては仕事内容の変化です」


「仕事で求められる能力が変化したり、要求されるレベルが高くなったことで、社交に割く時間が減ったから、外向性が減りました」


「良心的でなくなるのは、複数のプロジェクトに関わるようになるからです。仕事を任せたり、優先順位をつけたり、妥協する必要が出てきます。一つ一つに向き合う時間が減るため、良心的ではなくなるのです」


「リスクを取らなくなるのは、一度得た地位を失いたくないからです。攻めから守りに変化したのです」


「一度得たものを失いたくないのは人間の本能だから仕方ないですよね。新しい経験へのオープンとコントロール感は維持されますので、ご安心ください」


「逆に、リーダーになって新たに得るものもあります」


「それは、自尊心です」


「リーダーの地位について5年もすると、自尊心が上がっていました。指導する立場になって、成功、収入、地位が高くなったことで起こったと考えられます」


「昔と比べて成長を実感できれば自尊心が高まるのも当然ですね」


「やはり、立場は人を変えますね」


「リーダーになるために生まれてきた人はいない、という所で今回のまとめです」


「リーダーと非リーダーを調べて、性格に違いがあるのか調べたよ」


「すると、リーダーとリーダーになる人は、外交的で、経験にオープンで、感情的に安定していて、良心的で、リスクを取り、コントロール感を持っていて、他人を信頼していたよ」


「読者様も当てはまっていたらリーダー適正◎だよ。当てはまってなくても、これらを変えていけばリーダー適正を◎にできるよ。頑張って」


「読者様が現在リーダーの地位についていて、新たにリーダーを任命する時も参考にしてね」


「まあ、いるかどうか知りませんが『リーダーになるのなんて嫌だ』という人は逆手に取って、内向的かつ保守的になればリーダーから遠ざかります」


「読者様のご自由に今回のお話を活用してください」


「ということで、今回は『リーダー適正がある性格』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」


「最後まで、ありがとうございます。高評価や応援コメント、お願いします」


「読者様が『こんなことが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」


「次回の『チームワークに好感度は必要なのか?』で、お会いしましょう!」


「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」



参考文献

Longitudinal bidirectional associations between personality and becoming a leader

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