254_チームワークに好感度は必要なのか? #人間関係 #好意

「自己啓発や対人スキルが抜群だったデール・ブレッケンリッジ・カーネギーら『友人が欲しければ友人の事をいつも心にかけるように心掛けることだ。相手の名前を覚えればその人に対して口では言い尽くせない好意を示したことになる。その人に対して好印象を与えたことになる。自分の名前を覚えてくれたことで、相手の自尊心は高まるからだ』とのこと。仲良くなるコツは名前を何度も言うことです」


「やっほー、人生よくなってる読者様。使える知識をお届けする世界一の美女サクラです! 今回は『チームワークに好感度は必要なのか?』のお話をしますよ」


「では、よろしくお願いします」


「読者様は何かしらリーダーに就任していますか?」


「リーダーになっているということは、チームをまとめる立場でもあります」


「一人で活動していればリーダーなんて関係ありませんから」


「読者様にリーダー適性があったとしても、チームを上手く運用できるかは別の話です」


「あくまで、適性は適性です。実際の能力とは異なります」


「そこで、チームワークを高める方法についてお話したいと思います」


「今回の参考にさせていただくのは、ドイツのハンブルク大学の研究となります」


「チームワークで悩んでいる読者様の手助けになれば幸いです」


「研究者は男性16人、女性16人、合計32人を集めました」


「これらの参加者にゲームに参加してもらうのですが、事前に全参加者の写真が渡され、見た目に好感が持てるかどうか答えてもらいました」


「そして、回答の結果の結果を参加者にお知らせしました」


「参加者に好感度ランキングを伝えることで、誰から好感を持たれているのか、逆に好感を持たれていないのは誰かが一目瞭然です」


「察しのいい読者様なら、気づいていることでしょう。今回の実験の目的を」


「そう、今回の実験では、好感度とチームワークを調べるものだったのです」


「好感を抱いていたらチームワークが高くなるのか調べたのです!」


「どのようなゲームでチームワークを調べたのかと言いますと、公共財ゲームです」


「ゲームはペアやグループに分けられて行います。参加者には最初に6ユーロが配られました」


「参加者は6ユーロのうち、好きな金額を投資することができます。参加者が投資した金額は合算された後、1.5倍になります。そして、参加者全員に均等に配られます」


「しかし、投資した金額は他のプレイヤーに見えないように隠されています」


「参加者がたくさんのお金を稼ぎたいのなら、自分は少額を投資して、他の参加者に大金を投資させる必要があるゲームです」


「もし、相手を出し抜こうなんて考えず、チームワークがあるなら、全参加者が大金を投資することになります」


「研究者は、好感度によって、投資する金額が変化するのか調べたのです。そして、好感度とチームワークに関連があるのか判明しました」


「読者様はどうでしょうか? 好感度によって投資する金額が上下すると思いますか?」


「好きな人のために滅私奉公で、大金を投資するのでしょうか?」


「それとも、好感度とチームワークには全く関係はなく、お金を稼ぐことを優先するのでしょうか?」


「ゲームの結果、最終的な投資の金額が判明しました。男性は平均して4.05ユーロ、女性は3.92ユーロを投資していました」


「それでは、好感度とチームワークの関係について見ていきましょう」


「ゲームを男性のペア、または男性だけのグループで行った場合……好感度と投資額に関連性はありませんでした!」


「好感を持っていようがいまいが、投資額が上下することはありませんでした」


「え? 『チームワークに好感度は関係なかったんだ』ですか。いいえ、結論を出すのはまだ早いです」


「男性だけのペアやグループの場合しか話していません。他のパターンを知る前に結論を出すのは早いです」


「では、女性だけのペア、もしくはグループの場合どうなったのかと言いますと……投資額が減りました」


「ペアの相手、もしくはグループの中に好感度が低い女性がいたら、投資額が減っていたのです。それも30%の減額でした」


「ならば、女性の好感度だけ気を付ければいいのか、ということでもありません」


「男女が入り交じったペアやグループでゲームを行った場合、男性も投資額が減っていました」


「相手、もしくはグループの中に好感度が高くない女性がいると、男性の投資額が、なんと50%も減っていました!」


「もちろん女性の場合も同じでした。好感度が高くない男性がいると投資額が37%減っていました」


「チームを運営する上で、好感度が高くない人がいると、チームワークに綻びが出てしまうのです」


「好感度に気を付けていないと、チームが崩壊してしまうのです」


「ちなみに、最終的に獲得した金額ですが、男性に比べて女性のほうが4.36%少なかったです」


「これは、男性に比べて女性のほうが、投資額が減る機会が多かったからでしょう。男性は女性がいる場合のみ、女性は男性でも女性でも投資額が減る機会がありました」


「女性のほうがチャンスを失っているとも受け取れます。せっかくのチャンスを好感度で見逃さないようにしましょう」


「読者様の周りに好感度の低い人はいませんか? いくら能力が高くても好感度が低いとチームは最大のパフォーマンスを出せませんよ」


「今回の実験から言えるのは、チームが協力するかどうかは性別の違いではなく、好感度の違いによって決まるということです」


「読者様も、チームワークを高めるためには、時として嫌われものを排除する必要があるかもしれませんね」


「リーダーは非情な決断を求められることがある、という所で今回のまとめです」


「男女を集めて、まず写真から好感を持てる人を調べたよ」


「そして、誰から好感を持たれているか知っている状態で、架空の投資ゲームに参加してもらったよ」


「すると、男性の場合、グループにあまり好きではない女性がいると、投資額が減ったよ」


「女性の場合は、男性でも女性でもあまり好きではない人がいると、投資額が減ったよ」


「チームワークを高めるコツは好感度を高めることだったよ」


「読者様は『能力さえあれば、仕事なんて問題ない』と考えていませんか? そんな読者様はチームの輪を乱しています。ハブられる可能性があります」


「ですので、仕事の能力を高めるのも大事ですが、相手に好かれるのも同じかそれ以上に大事です。覚えておいてくださいね」


「まあ、読者様が男性で、チームに男性しかいない場合は関係ないのですが……」


「もしかしたら、男子校のチームの結束力が高いのは今回の研究が関係あるかもしれませんね」


「男子校のことは横に置いておいて、チームを運営する上では好感度は欠かせません。是非、気を付けてください」


「ということで、今回は『チームワークに好感度は必要なのか?』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」


「最後まで、ありがとうございます。高評価や応援コメント、読者様が知りたい情報のリクエストも待ってまーす!」


「次回の『ファストフードを食べたくなければ、罪悪感を刺激せよ』で、お会いしましょう!」


「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」



参考文献

I (Don’t) Like You! But Who Cares? Gender Differences in Same-Sex and Mixed-Sex Teams

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