231_休日に仕事をするとやる気が激減するぞ #ビジネス #やる気
「フランス出身ながらドイツの詩人であり、植物学者であったアーデルベルト・フォン・シャミッソー『女の舌は休むときがない』と残しました。私が言えた義理ではありませんが、偏見が過ぎません?」
「やっほー、賢明なる読者様。読むだけで人生よくなる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『休日に仕事をするとやる気が激減するぞ』のお話をしたいと思います」
「では、よろしくお願いします」
「読者様は休日に仕事をしますか?」
「え? 『終わらない仕事があるから休日にも会社に出勤している』ですか。それはとても大変ですね。今すぐやめたほうがいいです」
「最近では残業をしないように会社から命令が出ていたり、ワークライフバランスを考える機会も増えてきました。ですが、依然として休日に仕事をしている人は多いです」
「ということで、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの教授がハーバードビジネスレビューに『休日に仕事をするとどうなるのか?』という投稿をしています。今回のお話の参考にさせていただきます」
「教授はまずアメリカで働く労働者1298人を調べました。平日しか働かないのか、それとも休日も働くのか確認しました」
「それと同時に内発的動機付けについても調べました」
「内発的動機付けとは、自分の興味関心に従って物事を行うことです。要するに楽しいからする、面白いからやる、もっと知りたいから自ら勉強する、ということです」
「逆に、お金をあげるから仕事をする、お菓子をもらえるから勉強する、というのを外発的動機付けと言います」
「当然ですが、報酬に突き動かされている人より、自分の興味関心で動く人のほうがパフォーマンスは高いですし、長続きします」
「そのため、仕事をするにはいかに内発的動機付けを作るかが肝心となります」
「ですので教授は、休日に仕事をすることと内発的動機付けに関連がないか調べたのです」
「さて読者様はどう考えますか? 休日に仕事をするとモチベーションはどうなると思いますか?」
「他の人が休んでいるのに仕事をしていると、『どうして休日に働いているのだろうか?』と思うのか? それとも『休日にも働いて、偉い』と思うのか?」
「はたまた、平日だろうと休日だろうと仕事に貴賤はないのでしょうか?」
「結果はですね…………休日に仕事をすると、仕事への内発的動機付けが下がっていることが判明しました」
「これは収入や教育レベル、労働時間、生活満足度などを調整した後も同じでした!」
「どんな人でも休日に仕事をすると仕事の内発的動機付けが下がるのです。やる気がなくなってしまうのです。しょんぼりするのです」
「読者様は大丈夫ですか、休日に仕事をしていませんか? やる気に満ちていた新入社員も休日出勤を繰り返すことで目が死んでいませんか?」
「休日に仕事をしている自覚があるのなら、休日はしっかり休むようにしてください。仕事のモチベーションが激減しますよ」
「教授はですね、学生にも同じことが言えるのではないかと考えました」
「アメリカではプレジデントデーと言って、毎年2月の第3月曜日は祝日になっています。これは初代大統領ジョージ・ワシントンの誕生日である2月22日と、第16代大統領エイブラハム・リンカーンの誕生日の2月12日の間を取った記念日です」
「その記念日に何をしたのかと言いますと、図書館に出向いて勉強をしている学生に『今日は祝日ですよ』と言って、祝日にも関わらず勉強していることを思い出させたのです」
「するとどうでしょう、学生は勉強が楽しくないと答えるようになったのです。勉強のやる気を失ったのです」
「つまり、内発的動機付けが下がっていたのです。研究者は学生に余計なことをしちゃいましたね。ダメな大人もいたものです」
「たとえ学生だろうと、休日には勉強をしてはいけないのです。やる気が落ちます」
「どうして、このような内発的動機付けの低下が起こるのかと言いますと、人々は通常、自分の時間を仕事用・勉強用と余暇用に分けているからです」
「余暇用の時間に仕事や勉強をすると、期待と現実の間に矛盾が起きます。その結果、やる気が落ちるようです」
「つまるところ、他の人が遊んでいるのに、どうして自分は仕事をしているのだろう、と思うことでやる気の低下に繋がるのです」
「読者様もリラックスしている時に友達から遊んでいる写真を送られて、やるせない気持ちになったことがあるでしょう」
「え? 『友達がいないから、そんな経験はない』ですか。とても寂しい人生を送っているのですね」
「……ごほん、気を取り直します。何かと忙しい現代人は休日といえども時として働かなければならない時があります」
「教授はどうしても休日に働かなければならない時の対処法についても教えてくれています」
「休日に仕事をする場合は『今日は仕事の日だ』と自分に言い聞かせてください。休日だと思うからモチベーションに影響を与えます。元から休日ではないと言い聞かせれば解決します」
「もしくはお金のため、と外発的動機付けを刺激するのもいいと思います。自分に言い訳をさせてあげると、モチベーションの低下もマシになるでしょう」
「ちなみにですね、アメリカでフルタイムで働く労働者の30%は休日に仕事をしているそうです。また、有給を取ったとしても仕事をするそうです」
「日本人は働きすぎと言われていますが、他の国でも似たり寄ったりなことが起こっているみたいです」
「読者様は休日に働かないようにしましょう。休日に働かないといけない会社はさっさと転職するのがいいですよ。長く働いても仕事へのやる気はどんどん落ちていくだけです。そうなると辞めるのが早いか遅いかの違いしかありません」
「休日に働かなくてもいい会社に入りましょう。そして、やる気が高いまま仕事を続けるのです。仕事をバリバリこなして、高い評価を得ましょう」
「休日はしっかり休む、平日はしっかり働く。これで読者様は幸福な人生を手に入れることができます」
「とは言え、理想を現実にするのはとても厳しい、という所で今回のまとめです」
「労働者を集めて、どのくらい休日に仕事をしているのかとモチベーションについて調べたよ」
「すると、休日に仕事をしている人は内発的動機付けが激落ちしていたよ。休日に仕事をするとやる気がなくなるから気を付けてね」
「どうしても休日に働かないといけない場合は、仕事の日だと自分に言い聞かせてね。認識を変えるのが大事だよ」
「読者様が仕事に意義や意欲を感じられないのは、もしかしたら休日に仕事をしているからかもしれません。休日に仕事のことを考えないようにしたら、モチベーションが復活するかもしれません。念のため覚えておいてください」
「学生が休日に勉強することでも同じことが起きるよ。社会人特有の現象じゃないよ」
「まあ、一番は休日に仕事をしなくていい会社に入ることです。……簡単にできたら苦労しないですが」
「とにもかくにも休日に仕事をするとやる気が落ちます。読者様が従業員を管理する側なら、なるべく休日に仕事をさせないようにしましょう。続けていると従業員のやる気がなくなって退職しますよ」
「後回しにできるなら後に回しましょう。どうしてもダメなら、お金や物で釣るしなくなります」
「ということで、今回は『休日に仕事をするとやる気が激減するぞ』のお話でした。読者様の知識になれば幸いです」
「お付き合いいただきまして、ありがとうございます。高評価や応援コメント、質問やリクエストも待ってまーす!」
「次回の『やる気がある男性はブランドが大好き【テストステロンと嗜好】』で、お会いしましょう!」
「もしくは、読者様が気になるお話でお待ちしております。バイバイ」
参考文献
Don’t Work on Vacation. Seriously.
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます