219_仲がいい人とは体臭が似ている #人間関係 #肉体

「フランスの哲学者ブレーズ・パスカルは著書『パンセ』にて『クレオパトラの鼻、それがもう少し低かったら、大地の全表面は変わっていたであろう』と語っています。鼻の高さは世界を変える力が秘められているのです」


「やっほー、人生よくなってる読者様。使える知識をお届けする世界一の美女サクラです! 今回は『仲がいい人とは体臭が似ている』のお話をしますよ」


「では、よろしくお願いします」


「読者様は友達の体臭を嗅ぐことはありますか?」


「え? 『興味ない』ですか。一刀両断ですね。匂いフェチでもなければ、特段体臭を嗅ぐこともないかもしれませんね」


「でも今後、読者様は友達の匂いを嗅ぎたくなるかもしれませんよ。なぜなら、友達の匂いというのは自分と似ていることが判明したからです!」


「どうですか? 読者様は仲のいい友達の匂いを確認したくなりませんか? その人と同じ匂いをしている可能性がありますよ」


「『友達と体臭が似る』という研究をしてくれたのはイスラエルのワイツマン科学研究所です」


「研究者が何をしたのかと言いますと、まず仲のいい友達を20組集めました。さらに、体臭に影響を与えるような行動をさせませんでした」


「具体的にはシャワーを浴びる際には無香料の石鹸を使用してもらいました。デオドラント、制汗剤、香水、コロンなどの使用も許可されませんでした」


「また、食事にも気を使ってもらいました。カレー、にんにく、アスパラガス、アムチュール、フェヌグリークなどは食べないように指示がありました」


「ちなみにアムチュールは、マンゴーを乾燥させて、パウダーにしたスパイスです。酸味のあるスパイスです。原産地はインドですね」


「フェヌグリークは、マメ亜科の植物のことです。ハーブや香辛料として使用されています。メープルシロップのような香りをしています」


「とまあ、体臭に気を付けながら生活をしてもらいました。そして、Tシャツを最低6時間着用してもらい、体臭を集めました」


「集めた体臭はもちろん分析します。まず客観的に調べるために、ガスを分析する機械にかけられました」


「それだけでなく、人の鼻も使って、体臭が似ているかも調べました。心地よさ、強さ、色気、能力、気質を評価してもらったのです」


「面白いですよね。機械での分析に留まらず、人を集めて匂い嗅いでもらい似ているのか評価してもらったのですから」


「その結果が、仲のいい友達の体臭は似ている」


「しかも、機械と人の両方で同じ結果となりました!」


「ただ、人の鼻には限界がありました。2枚のTシャツの匂いが似ていることは判断できますが、Tシャツが3枚になると判断できませんでした」


「人の鼻で判断できる数には多くないみたいです。残念」


「人混みの中から本当に仲のいい人を見つけるようなことは無理っぽいですね。中にはTシャツ3枚でも判断できた人もいるので、訓練次第で仲のよさを判断できる可能性は残されています」


「人の可能性については横において、研究者はさらに実験をします」


「仲がいいから体臭が似てくるのか? それとも、体臭が似ているから仲がよくなるのか? という鶏が先か、卵が先かの調査に乗り出しました」


「研究者は人を集めて、知らない相手と二人一組になってもらい、2分間ミラーゲームをしてもらいました」


「ミラーゲームとは、言葉は喋らず、相手の体の動きを真似するゲームです」


「片方が動いたら、もう片方が真似するように動きます。これを2分間してもらいました」


「そして、相手と気が合うかを質問しました」


「結果、22組が相手と気が合うと回答し、44組が気が合わないと回答しました」


「この研究でも、体臭に影響がある行動は控えてもらっていました。そして、体臭を集めて、気が合うと回答した人の体臭が似ているのか調べました」


「さて読者様、鶏が先だと思いますか? それとも卵が先だと思います?」


「まあ、どっちが鶏で、どっちが卵なんだ、という話ですが……」


「ともかくですね、仲がいいから体臭が似ると思いますか? それとも、体臭が似ているから仲良くなるのでしょうか?」


「結果は、気が合うと回答したペアの体臭は有意に似ていることが判明したました!」


「体臭が似ていると初対面でも気が合うのです」


「つまり、仲良くなるかは体臭が決めていたのです」


「面白いことに、匂いを分析するとその人と気が合うのか71%の確率で予測できるそうです」


「いやー、素晴らしいですね。約7割の確率で気が合うかを判断できるのです。匂いを敏感に感じ取る能力があれば、簡単に親友を見つけられます」


「もしかしたら、マッチングアプリを使うより、体臭を嗅ぐほうがパートナーを見つけるのが早いかもしれませんね」


「今後のマッチングアプリは性格を診断するのではなく、体臭を調べる機能が追加されるかもしれませんね」


「ただ、現代人の大半は制汗剤や香水を使っているので、本来の匂いを知る術が少ないのが弱点ですね」


「制汗剤や香水を使っていても匂いを嗅ぎわける能力や機械があれば最強、ということですね」


「匂いを誤魔化す現代人には通用しないかも、という所で今回のまとめです」


「仲のいい友達を集めて、体臭を集めて分析したよ」


「すると、仲がいいと機械的にも人間の鼻的にも匂いが似ている、と判断されたよ」


「さらに、仲がいいから匂いが似るのか? それとも、匂いが似ているから仲良くなるのか? 調べたよ」


「すると、初対面で気が合うと答えた人の体臭が似ていることが判明したよ。どうやら、体臭が似通っている人と仲良くなることが判明したよ」


「しかも、匂いを分析すれば、仲良くなれるか71%の精度で予測できるそうだよ」


「読者様も頑張って嗅覚を鍛えれば、友達になれる人を効率よく探し出せるようになるかもね」


「匂いというのは、気分を高めてくれたり、逆に沈めたりもできます。匂いには様々な情報が含まれています」


「読者様が他人の匂いを嗅いで、いい匂いだと思ったら、その人と仲良くなれる可能性があります」


「それは、潜在的に相手の情報を把握しているからに他なりません。時には、匂いで人を判別するのも面白いと思いますよ」


「読者様も目を閉じて、匂いに集中してみましょう。新たな出会いがあるかもしれません」


「ということで、今回は『仲がいい人とは体臭が似ている』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」


「最後まで、ありがとうございます。高評価や応援コメント、お願いします」


「読者様が『こんなことが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」


「次回の『性別を意識させずに育てるとステレオタイプに囚われず、将来成功しやすい』で、お会いしましょう!」


「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」



参考文献

There is chemistry in social chemistry

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