184_太るお酒と太らないお酒がある #食べ物 #肉体

「古代ギリシアの哲学者テオグニスは『上にあるものが下に見えたら、飲むのをやめて家に帰ろう』とお酒の戒めを語っています。お酒は程ほどに楽しみましょう」


「やっほー、人生よくなってる読者様。使える知識をお届けする世界一の美女サクラです! 今回は『太るお酒と太らないお酒がある』のお話をしますよ」


「では、よろしくお願いします」


「読者様はお酒が好きですか?」


「え? 『毎日飲んでもいい』ですか。それは、とても健康に悪いのでやめたほうがいいですよ」


「ということで、今回はお酒についてお話ししたいと思います」


「読者様もお酒を飲むと太る、と聞いたことがあるでしょう。ですが、今までの研究では、お酒は一括りで扱われていました」


「ビールもワインもシャンパンも一緒くたにお酒として扱っています」


「そこで研究者は、お酒が違えば太りやすかったり、太りにくかったりするのではないか? と考えました」


「さて、読者様はどう考えますか? お酒はどれもこれも太ると思いますか? それとも、種類によっては太らないと思いますか?」


「もし、太らないとするなら、どんなお酒が太らないと思いますか?」


「今回の研究はアイオワ州立大学などが行ったものとなります」


「研究者はUKバイオバンクの40歳~80才の白人1869人のデータを分析しました」


「その結果、様々なことが判明しました」


「たとえば、被験者の60%は一種類のお酒を好みました。6割の人が一途に同じ種類のお酒を飲んでいました」


「性別による好みも分かりまして、男性はビール好きが多く、女性はワイン好きが多いようです」


「年齢、運動量、喫煙などの要素は飲酒に影響を与えませんでした。年齢で好みが変わったり、運動することで好みが変わることはないようです」


「で、学歴や社会的な地位が低い人はビールやスピリッツを好んだそうです」


「うーん、偏見かもしれませんが、ワインを飲む人って上流階級に多そうですよね」


「他にも、ビールを飲む人は総アルコール摂取量が少なく、好きなお酒がない人は総アルコール摂取量が多かったです」


「同じものを飲み続けたら飽きます。対して、ちゃんぽんしていたら飽きはあきません。いくらでも飲み続けてしまうのかもしれませんね」


「飲酒と食事の関係も明らかになっています」


「ビールが好きな人は、穀物をたくさん食べて、果物を食べていませんでした」


「ワインが好きな人は、加工食品を食べていませんでした」


「ワインの中でも、白ワインが好きな人は赤身肉や加工肉を食べませんでした。赤ワインが好きな人は、特に加工肉を食べませんでした」


「好きなお酒がない人は、加工肉を最も多く食べていることも分かりました」


「そんな感じで好きなお酒によって、好きな食べ物も変わるということです」


「もしかして、逆なのでしょうか? 好きな食べ物に合わせて、好きなお酒が決まるのでしょうか? まあ、どっちでもいいですね」


「分析の結果で明らかとなったデータを紹介した所で、最初のお題に戻ります」


「そう、どのお酒が太るのか? です」


「もしかしたら、勘のいい読者様なら答えに辿り着いているかもしれませんね?」


「それで、最も太るお酒の種類は…………ビールとスピリッツでした!」


「分析の結果、ビールとスピリッツは内臓脂肪の増加との関連が明らかになりました」


「ビールとスピリッツが肥満に関係している一方で、赤ワインに関しては真逆の結果となりました」


「つまり、赤ワインをよく飲む人は内臓脂肪が減っていたのです!」


「読者様のぽっこりお腹を解消する手立ては赤ワインを飲むことだったのです」


「まさか、まさかの結果です。お酒を飲むことで体重が減るなんて誰が予想したでしょうか?」


「読者様の中にはフレンチパラドックスを思い浮かべたかもしれません」


「フレンチパラドックスとは、チーズの消費量が多いと心臓病の確率が高くなる。フランスはチーズの消費量が多いのに死亡率が低い。その理由は赤ワインにある。というものです」


「赤ワインには抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれています。ポリフェノールが健康にしてくれたのかもしれません。赤ワインは夢を見させてくれますねぇ」


「研究では白ワインについても言及しています。白ワインは内臓脂肪との関連は見られませんでしたが、骨密度との関連が見られました」


「どうやら白ワインをたくさん飲んでいる人は、骨密度が高かったのです!」


「読者様も骨粗しょう症が気になりましたら、白ワインを飲みましょう」


「赤ワインで体重を減らして、白ワインで骨を増やしましょう。これでお酒を飲んでも不健康にならずに済みます」


「まあ、今回の研究の対象者は白人です。日本人でも同じ結果になるかは不明です」


「それに食事内容で調整されているとはいえ、食の好みが内臓脂肪に影響を与えた可能性もあります」


「特に加工肉は肥満の大きな要素となります。どこまで食事の影響を排除できたのか不明です」


「今回の結果を、どう捉えるかは読者様に任せます。健康になれると思えば飲酒をすればいいのです。お酒は健康に悪いと思うなら飲酒は控えましょう」


「最後に信じるのは自分、というありきたりな結論を申し上げた所で今回のまとめです」


「研究者がお酒の違いによって、太るのか太らないのか調査してくれたよ」


「すると、ビールやスピリッツは内臓脂肪との関連が見られたよ」


「逆に赤ワインを飲むと、内臓脂肪が減ることがわかったよ」


「白ワインには骨密度を高める効果があるみたいだよ」


「読者様には、ビールはやめてワインを飲むことをオススメするよ」


「当然ですが、飲みすぎには注意してください。何事も行きすぎれば毒となります」


「適度な飲酒をして、人生を楽しみましょう」


「あっ、忘れてました。お酒は二十歳になってからですよ。日本では……」


「ということで、今回は『太るお酒と太らないお酒がある』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」


「最後まで、ありがとうございます。高評価や応援コメント、読者様が知りたい情報のリクエストも待ってまーす!」


「次回の『プロフィール写真の撮り方一つで印象が27%変わる』で、お会いしましょう!」


「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」



参考文献

Beer, wine, and spirits differentially influence body composition in older white adults–a United Kingdom Biobank study

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