163_なぜ人は病気の時でも働いてしまうのか? #ビジネス #病気 #健康
「フランスの哲学者ヴォルテールの言葉です。『医者とは、ほとんど知識を持っていない薬を処方し、さらに少ない知識しか持っていない病気を治療し、全然知識を持っていない人間を健康にしようとする者のことである』と。彼は医者に恨みでもあったのでしょうか?」
「やっほー、人生よくなってる読者様。使える知識をお届けする世界一の美女サクラです! 今回は『なぜ人は病気の時でも働いてしまうのか?』のお話をしますよ」
「では、よろしくお願いします」
「読者様は病気の時、ちゃんと休んでますか?」
「え? 『ついつい働いてしまう』ですか。ダメですよ、休まないと次の日もしんどいままです。何より、病気を広める原因にもなります」
「同時に、こうも思いませんか。『なぜ、病気なのに働くのか』と」
「仕事熱心で素晴らしいと思う反面、体調を考えれば休んでほしいものです。病気を押してまで働く必要はありません。体調が悪いなら、『さっさと休め』って感じですよね」
「それでも、働いてしまうのが人なのです」
「そんな『なぜ』が、どうして起こるのかアイルランドのダブリン大学トリニティ・カレッジが調べてくれました」
「研究者はIT、教育、財政などの様々な分野の従業員126人を集めました」
「その後、毎日の仕事の進捗状況、健康状態、労働時間を観察しました」
「集められたデータを分析しましたら、どうして病気の時でも働いてしまうのかが判明したのです」
「読者様はどう考えますか? どんな状況なら仕事をしてしまうのでしょうか?」
「大事な仕事の前でしょうか? それとも、普段から病気でも仕事をしてしまうのでしょうか? もしくは、何度も休んで同僚に迷惑をかけている罪悪感から働くのでしょうか?」
「一体、どうなんでしょうね?」
「そもそも、読者様は病気の時に仕事をしますか? それとも、きちんと休みを取って、静養しますか?」
「ちなみに私は体調が悪くなると休みます。ただ、普段から健康的な食事と定期的な運動を心がけていますので、病気になることが少ないです。なので、病気で休むことはほとんどないです。健康優良児なんです!」
「私の自慢はさておいて、分析の結果に戻ります」
「どうして病気の時に働いてしまうのかと言いますと…………ノルマを達成できていなかったからです!」
「どうもですね、仕事が目標に届いていない場合は病気を押してまで、仕事をすることが明らかとなりました」
「逆に言えば、ノルマを達成していたら、病気の時にきちんと休んでくれるのです」
「言いたいことは分かります。仕事が残っている状態だと進捗が気になって、休むものも休めないのでしょう。そのため、気がかりにな仕事をしてしまうのです」
「え? 『ノルマ達成は大事』ですか。そうですね、ノルマを達成するのは会社にとっては大事でしょう」
「ですが、本当にそう思いますか?」
「研究者は病気の時に働くことを推奨していません。病気の時、体からは警告が出ています。熱であったり、痛みであったりです」
「その警告を無視するのは並大抵の精神力で不可能です。つまり、病気の時に仕事をすると、普段より多く精神を消耗することになります」
「当然、体もしんどいので肉体的にも疲労は大きくなります」
「そうなると、翌日の仕事に響きます。生産性が落ちた状態で仕事を続けたら、終わる仕事も終わりません」
「体調も回復しない、仕事も終わらない、負のスパイラルの完成です」
「病気で働くのを『よかれ』と思っている読者様はいませんか?」
「病気の際は休むのが一番です。ささっと体調を治すのが、会社にとって一番ありがたいのです」
「何より、病気を伝染させてしまうと、会社全体に影響します」
「え? 『休むと仕事が回らない』ですか。それは知りません」
「そもそも従業員が休んだくらいで、仕事が回らなくなるのが間違っています。管理職は不測事態に備えて仕事を回さなければなりません」
「一人二人の穴で回らなくなるのは、管理者が無能だからです。そういったギリギリな会社はヤバイですよ。転職することをオススメします」
「研究者も『管理職は従業員の不調を感じたら、仕事を減らして休むように促しなさい』と述べています」
「負の連鎖を起こさないためにも、普段から余裕を持つことが大事です!」
「余裕が大事と語った所で今回のまとめです」
「さまざまな分野で働く人を観察したら、病気の時でも働く人の特徴が分かったよ」
「それは、ノルマが達成できていない人」
「ノルマが達成できていないと、病気を押してまで仕事をしちゃうよ」
「でも、病気の時に仕事をすると精神的にも肉体的にも消耗するから、結果的に多くを失うことになるよ」
「読者様も病気の時は素直に休んでね」
「ちなみに、病気の時でも働いてしまうことをプレゼンティズムと言います。日本語では疾病就業と訳されます」
「このプレゼンティズムは医者や教師がかかりやすい傾向があることも明らかとなっています」
「代わりがいない、と思っていると職業はなりやすいみたいです」
「他にも、仕事量が多い場合もかかってしまうようです。これについては今回の研究内容と合致します」
「中には仕事の内容に関係ない理由でプレゼンティズムになる場合もあります。単にお金が欲しい人です」
「金欠の人も病気を押して働く傾向があります」
「そんな中でも厄介なプレゼンティズムな人もいまして、仕事に情熱やら愛を持っている人です」
「会社のため、同僚のため、病気を押して働くと、しばしば称賛されることがあります」
「もし、病気でも働くのが当たり前の風土ができてしまえば、簡単に休むことができなくなってしまいます。最終的な行き先は過労死、なんてことになりかねません」
「読者様も気軽に休めない会社にはご用心ください」
「会社ってのはどこに罠が張っているのか、本当に分かりませんね」
「とにもかくにも、ノルマが達成できていない時に体調が悪くなると、働きたくなってしまいます。くれぐれも体調にはお気をつけください」
「ということで、今回は『なぜ人は病気の時でも働いてしまうのか?』のお話でした。読者様の人生の潤いになれば嬉しいです」
「最後まで、ありがとうございます。高評価や応援コメント、お願いします」
「読者様が『こんなことが知りたい』というリクエストも受け付けてます!」
「次回の『集中力を発揮するには隣の人が超重要』で、お会いしましょう!」
「もしくは、読者様が気になるお話でもいいですよ。目指せ、知識の宝物殿。バイバイ」
参考文献
Should I stay or should I go? The role of daily presenteeism as an adaptive response to perform at work despite somatic complaints for employee effectiveness.
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