161_オンラインショッピングサイトのポチらせるテクニック #買い物 #マーケティング

「今回は世界一の投資家ウォーレン・バフェットの言葉です。『企業価値評価とは、そんなに生やさしいものではありません。でも、いくつかの業種に絞ればバリュエーションについてかなりの知識を得ることができる』です。広く浅くより狭く深く追求すれば、専門家にも勝るとも劣りません」


「やっほー、読者様のプラスになる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『オンラインショッピングサイトのポチらせるテクニック』のお話をしたいと思います」


「では、よろしくお願いします」


「読者様はオンラインでショッピングをしますか?」


「最近ではオンラインで購入することが当たり前になっていますよね」


「購入の際に参考にするのがレビューだと思います」


「商品の評価が星で表現されることが多いと思います。この星、単に点数高いだけでは購入に至らないケースもあるそうですよ。知ってましたか?」


「満点の商品より、満点から少し評価が低い商品の方が売れることが判明したのです!」


「意外だと思いませんか? 満点だから必ずしも、売れるわけではないのです。100点より98点の方がいいなんて、想像できますか?」


「今回の研究はボストン大学が行ってくれました」


「何をしたかと言いますと、研究者はレビューサイトを用意しました。そのサイトでは商品のレビューは10段階で表示されます。それだけでなく、評価者が何もしなければ、10点満点中10点になるように初期設定がされていました」


「つまり、評価者が商品を満点だと思えば、そのままでOKということです。商品に満足ができなかった場合は、点数を操作して下げる必要があるサイトでした」


「そのサイトを被験者に見せて、どのように感じるのか調べたのが今回の研究です」


「ただし、10満点のレビューがそのまま書かれたサイトと、10点から8点に減らされたサイトのどちらかを見せました。被験者は初期設定が10点になっていることを事前に知っていました」


「その後に、被験者にはお礼としてお金をもらうか、レビューで見た商品をもらうか訪ねられました。当然ですが、価値としては両方とも同じです」


「ちなみに商品はグラノーラバーです」


「要は、10点のレビューか8点のレビューを見た後に、その商品が欲しくなるのか調べたのです」


「素直に考えるなら、8点より10点のレビューを見た方が、商品を欲しくなりそうですよね?」


「まあ、このような聞き方をしているので、結果はお察しかと思いますが……」


「被験者は8点のレビューを見た方が商品のグラノーラバーを欲しがったのです、お金よりも」


「どうして8点のほうが好意的にとらえられたのかと言いますと、初期設定が関係しています」


「被験者は初期設定のことを知っていたので、10点の評価を見ても、『そのまま適当に評価した』と思う傾向がありました」


「横着したのだろう、と思われたわけです。そのため、レビューの評価を真に受けなかったのです」


「読者様もわざわざレビューを書くなんて面倒なことを進んでしませんよね?」


「対して、8点のほうは評価者がわざわざ操作をしています。『わざわざ操作して手間をかけているのに高評価なのは、本当に素晴らしい商品なんだろう』そんな風に被験者は考えたのです」


「つまり、評価者の一手間が説得力を生み出したのです!」


「言われてみれば納得です。何もしてない人より、実際に行動している人のほうが、説得力を持つのは当たり前です」


「運動をしている人から、『運動は健康にいい』と聞くのと、運動をしていない人から『運動は健康にいい』と聞くのでは、前者のほうに説得力を感じます」


「実際に行動しているからこそ、実感している部分もあるでしょう。口先だけの人に説得力がないのも仕方のないことです」


「研究者はさらに実験をしています。読者様はレビューサイトで参考にするのは星の数だけではないですよね?」


「そう、レビューの文章です」


「しかも、短文より長文のレビューが書かれていると気になりませんか?」


「研究者は被験者に長文のレビューを見せました。その際、文章は同じで、星の数を変えて、商品が欲しくなるのに違いがあるのか調べました」


「読者様はどうでしょうか? 長文のレビューに意味はあるのでしょうか?」


「気にするのは星の数だけだから、レビューは読まない。それとも、簡単に評価できる星より、長文を書く方が労力がかかるので文章を信頼しますか?」


「結果は……星の数は関係ありませんでした!」


「長文のレビューが書かれている場合、星の数で欲しいか欲しくないかに違いはありませんでした」


「長文のレビューがあると、被験者はその商品を信用することが判明しました」


「ただし、星の数が多い場合に限ります。星の数が少ない場合は、長文のレビューも意味を成しませんでした」


「いやはや、とても興味深い結果です」


「二つの実験から言えるのは、どちらも手間がかかっている、ということです」


「つまり、人というのは手間をありがたがる性質があるのでしょう」


「読者様も無料で手に入れたものより、少し苦労して手に入れたものに愛着を感じたことはありませんか?」


「告白されて恋人になった人より、何度もアタックして振られて、よくやく恋人になってくれた人のほうを大事にしていませんか?」


「手間がかかっている分と、『手間をかけるに相応しいもの』と思っちゃうのが人なんですよ」


「研究者は、『ほとんどの消費者は少し評価の低いレビューを信用することを知らない』と語っています」


「つまり、読者様がオンラインで商品を売りたければ、初期設定の満点から少し点数を低くするのが一番いいのです!」


「そうすると、本当にいいものだと信用してもらえます。是非、お試しください」


「読者様にオンラインショッピングの極意を伝授した所で、今回のまとめです」


「研究者がオンラインショッピングの際にレビューをどのように参考にするか調べたよ」


「すると、初期設定が満点に設定されている場合、満点のままだと『適当に評価した』と思われたよ。少し点数が低いほうが『手間がかかっている分、信頼できる』と好意的に受け取られたよ」


「また、長文のレビューがある場合は、星の数に関わらず、商品を信用できると思ってくれたよ」


「読者様もオンラインで商品を販売する際は、星の数だけでなく、初期設定や長文のレビューも見てくださいね」


「それにオンラインで購入する際は、星の数や長文のレビューで商品を好意的に見てしまうこともあります」


「要らない商品を買わないためにも、星の数や長文のレビューに騙されないでくださいね」


「これからの時代、ますますオンラインショッピングは激化すると思います。無駄遣いしないためにも、レビューサイトの手のひらの上で転がされないようにしてください」


「レビューは業者が雇った人が称賛の言葉を適当に書いている場合があります。一概に信じちゃダメですよ」


「読者様も買いすぎにご注意ください。借金はしたくないですよね?」


「ということで、今回は『オンラインショッピングサイトのポチらせるテクニック』のお話でした。読者様の参考になれば、私はとても嬉しいです」


「最後までお付き合いいただきまして、本当にありがとうございます。高評価や応援コメントはどんどんお願いします。待ってまーす」


「それでは、次回の『果たして、お金持ちは普通の人よりどれだけモテるのか?』で、またお会いしましょう。バイバーイ」



参考文献

Research: Glowing Reviews Aren’t Always the Most Persuasive

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る