103_砂糖ばっかり食べていると甘味をどんどん感じにくくなっていくぞ #食事 #味覚

「甘さは人を狂わす」


「やっほー、賢明なる読者様。読むだけで人生よくなる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『砂糖ばっかり食べていると甘味をどんどん感じにくくなっていくぞ』のお話をしたいと思います」


「では、よろしくお願いします」


「読者様は甘い食べ物がお好きですか?」


「おそらく、大多数の人は好きだと思いますし、嫌いな人は少ないと思います」


「ですが、砂糖の多い食事ばっかりしていると危険です」


「え? 『砂糖は太る』ですか。確かに砂糖は肥満の原因ですね」


「今回私はお話ししたいのは肥満とは違います。(……いえ、結果的に肥満に繋がりますね)」


「なんとですね! 砂糖ばっかり食べていると、甘味に対する感覚が鈍くなることが判明したのです」


「砂糖の多い食事を続けていると、甘さをどんどん感じなくなっていくのです」


「いやはや、恐ろしいです。甘さに鈍くなると、甘さを求めてたくさんの甘味を食べないと満足できなくなります」


「甘いものを食べる、甘いものがたくさん欲しくなる、太る、という道筋を辿るのは明らかです。いやー、怖い怖い、お腹の脂肪が怖い」


「今回の研究を行ってくれたのはミシガン大学らのものです」


「研究者はショウジョウバエに砂糖たっぷりの食事を与えて、経過を観察しました」


「人間じゃなくて、ハエで研究したの? と読者様は疑問をお持ちですか?」


「虫は人と近しい反応をすることが知られています。そのため、虫を使って研究することは、よくあることです」


「個体のサイズが小さくて安く繁殖することができる。生活サイクルが短く遺伝の解析が容易。小さいながらも脳を持っていて、神経レベルで解析できる。など数々のメリットがあるのです」


「読者様が便利に暮らせるのはショウジョウバエのおかげですよ。感謝しなくちゃです」


「と、まあ、そんな感じのショウジョウバエちゃんに、砂糖をたっぷり含んだ食事を与えました。実に30%のショ糖が含まれていました」


「結果は先にも述べた通り、砂糖をたくさん食べたショウジョウバエの味覚に変化がありました」


「そう、甘味に対して鈍感になったのです」


「しかも、食事の時間も延びたのです」


「砂糖たっぷりの食事が続けば続くほどに、ショウジョウバエの食事の時間が長くなりました」


「つまり、食べる量も増えていたのです」


「いやはや、味覚が麻痺するだけでなく、脳も壊すようですね。甘いものを食べて、幸せを感じている場合ではないですよ」


「ちなみに、ショ糖が5%の食事を与えられたショウジョウバエには変化がなかったそうです」


「砂糖がダメ、なのではなく、砂糖がったぷりの食事がダメなのです」


「読者様も健康のために砂糖は適量にしましょう。食べ過ぎは、メッですよ!」


「食べる量が増えたということは『間食が増えたの?』と疑問を持った読者様はいませんか? その疑問、鋭いです」


「実はですね、砂糖たっぷりショウジョウバエは、食事量は増えたのですが食事の回数は増えていなかったのです」


「一回当たりの食事の量は増えても、間食などはしませんでした」


「この結果は面白いですよ。ショウジョウバエは空腹感を感じていなかったことを示唆しています」


「もし空腹を感じていたら、空腹のたびに間食するはずです。ですが、間食はしなかった」


「つまり、食事で満腹感を感じにくくなった、と言い換えられます」


「食事で満腹にならないから食べ続ける。ありえる話です」


「読者様も食べても食べても満腹にならない経験はありませんか? もしかしたら、砂糖を摂りすぎているのかもしれませんよ」


「え? 『砂糖たっぷりの食事なんてしてないよ』ですか。残念ながら安心できません」


「たえばですが、マンゴーやバナナはショ糖が15%ほど含まれています」


「何より朝食の定番であるシリアルにはショ糖が45%~60%含まれています」


「簡単にショ糖30%は越えるのです」


「気を付けていないと、すぐに甘味に対する感覚は鈍くなるのです」


「今回の実験はショウジョウバエで行いましたが、人でも同じ結果になるのは十分考えられます」


「読者様はちゃんと甘味を感じていますか? 砂糖以外の自然の甘味を感じなくなったら危険信号ですよ」


「野菜の甘味、お米の甘味は感じますか? 食事が味気ないと感じるのは、読者様の甘味の感覚が鈍くなっているからかもしれません」


「他の人と感じ方が大きく異なる場合は、ヤバイですよ」


「甘味が大好きな読者様、一旦甘味断ちをしましょう」


「一週間くらい甘味を断てば、より甘味に感謝できると思います」


「最初はつらいでしょうが、頑張ってください。一度感覚が戻れば、より少量の砂糖で甘味を感じれるようになります」


「砂糖の摂取量が減れば、感覚が鈍ることもなくなるでしょう。食べすぎも防げて一石二鳥です」


「実践するのも、聞き流すのも読者様の自由です」


「それでは今回のまとめです。ショウジョウバエに砂糖たっぷりの食事を与え続けたよ」


「すると、甘味に対する感覚が鈍くなったよ。甘味を感じにくくなったんだ」


「それに、食事の時間が増えて、食事の量も増えたよ。満腹感を感じにくくなったんだ。肥満に一直線だね」


「読者様も甘味の感覚を守るためにも、砂糖の量は減らしましょう」


「とはいえ、現代の加工食品には砂糖がたっぷり含まれているのが当たり前です」


「加工食品を減らして、自然由来の食品を摂るように心がけましょう!」


「簡単には達成できませんが、壊れた味覚が元に戻ると素材本来の味を楽しめます」


「食事が大好きな読者様は、是非お試しあれ」


「苦労に見合った体験を得られます」


「……逆に加工食品を美味しく感じられなくなると思います。まあ、健康にいいので特に問題ないですね」


「ということで、今回は『砂糖ばっかり食べていると甘味をどんどん感じにくくなっていくぞ』のお話でした。読者様の知識になれば幸いです」


「お付き合いいただきまして、ありがとうございます。高評価や応援コメント、質問やリクエストも待ってまーす!」


「次回の『朝に牛乳を飲むと昼食後まで血糖値の上昇を抑えられるぞ』で、お会いしましょう」


「もしくは、読者様の気になるお話でお待ちしております。バイバイ」



参考文献

High Dietary Sugar Reshapes Sweet Taste to Promote Feeding Behavior in Drosophila

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