090_うるさい場所に住むと認知症のリスクが24%上がる【騒音被害】 #生活 #病気 #環境

「かの音楽家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンは『音楽はあらゆる知恵や哲学よりも高度な啓示である』と言ったそうな」


「やっほー、賢明なる読者様。読むと人生が変わる知識を提供する世界一の美女サクラです! 今回は『うるさい場所に住むと認知症のリスクが24%上がる』のお話をしたいと思います」


「では、よろしくお願いします」


「読者様はどこに住んでいますか?」


「というのもですね、住んでいる地域によってはバカになる可能性があるのです」


「嫌ですよね。勉強をしなくてバカになるのは、当然です。ですが、住む地域でバカになるのは許容できますか?」


「勉強しないのは自業自得です。言い訳のしようがありません」


「でも、住む場所で、頭の良し悪しを決められるのは堪ったものではありません」


「そこでデンマークの大規模な研究チームは、2004年~2017年にデンマークに住む60歳以上の成人約200万人を対象に調査しました」


「なんと、200万人です。桁が違います」


「ちなみに、正確な人数は193万8994人です。この数字は覚えなくていいですからね、テストに出ません」


「それで、研究チームが何を調べたのかと言いますとーー」


「騒音です」


「地図を使って、地域ごとの騒音レベルを算出しました」


「幹線道路の近くや鉄道の近くは騒音レベルが高く、森などの緑がある場所は騒音レベルが低いです。住宅の近くに何があるかで、騒音レベルを決めました」


「そして、騒音レベルとその地域に住む人の健康状態を比較しました」


「うるさい場所の住人と静かな場所の住人。読者様はどちらが健康に悪影響を及ぼしたと思いますか?」


「まあ、答えは読者様の想像通りだと思います。さすがに、間違えませんよね」


「で、結果は、騒音レベルが高い地域の住人は認知症のリスクが高くなる、との結論でした」


「そりゃそうですよね、周りがうるさいと集中できないですし、ストレスも溜まります。そうなれば、健康が悪化するというものです」


「具体的には、騒音が40dB未満の地域の住人に対して、50dBの地域の住人は認知症のリスクが24%高かったです」


「この騒音レベルが55dBを越えると、認知症のリスクは27%まで上がりました」


「dBで言われても分かりませんよね。ですので、目安を教えます」


「20dBは、木の葉が擦れる程度の音です。ほとんど無音です」


「40dBは、図書館や静かな住宅地と同じくらいです。騒音が気にならないくらいです」


「50dBは、家庭用エアコンの室外機の音と同じレベルです。これくらいから、気になり始めます」


「60dBは、デパートの店内、日常会話程度の騒音です。集中するには苦労します」


「80dBは、パチンコ屋の店内です。ここまで来るとかなりうるさいですね」


「100dBは、地下鉄の構内、近くで電車通過した時の騒音です。当然会話はできません」


「120dBは、飛行機のエンジンの近くです。会話は不可能ですし、防音対策をしていないと、耳が使い物にならなくなります」


「実は、ちょっとした騒音レベルで、認知症の発症リスクが上がるのがご理解いただけたと思います」


「しかも、ヨーロッパの5人に1人は55dB以上の騒音にさらされているそうです。おそらく日本も似たり寄ったりでしょう」


「研究チームは2017年の認知症患者についても調べました。8475件の認知症が確認されました。その内、騒音によって発症したとされるのは1216件でした」


「さらに詳しく分類すると、交通系の騒音が原因なのは963件。鉄道系の騒音が原因なのは253件でした」


「この結果だけでは、何とも言えませんが、幹線道路の近くに住んでいる方は認知症のリスクが高いかもしれません」


「今回の研究は大規模に行われましたが、住宅事情については考慮されていません。防音、遮音設備を導入している家庭やマンションで、結果が変わるかわかりません」


「それにライフスタイルの情報も欠如しています。喫煙、食事、飲酒、運動などのデータは調整されていません」


「ただ、それでも騒音に一定の悪影響があるのは間違いないです」


「読者様も騒音レベルが高い地域にお住まいの場合、引っ越しを検討してはいかがでしょうか?」


「最低でも、幹線道路や鉄道から200mは離れた場所がいいと思います」


「引っ越しが難しいなら、耳栓しかありません。最近では高性能なノイズキャンセリングのイヤホンも発売されています。購入も視野に入れましょう」


「騒音は百害あって一利なしです。集中力や睡眠の質を保つためにも静かな地域に住むのをオススメします」


「それでは今回のまとめです。デンマークで大規模な騒音と認知症に関する調査を行ったよ」


「すると、騒音に悩まされている人は認知症を発症する可能性が高いことが判明したよ」


「騒音が体に悪いことを忘れないでね」


「騒音と認知症に関する研究はアメリカでも行われていました。小規模な研究ながら、75dB以上の騒音は、認知症との関連がある。という結論でした」


「騒音に関する研究は他にもありまして、騒音に悩まされている人は太りやすい、というのもあります」


「神経障害の発症リスク、心血管系疾患リスクとも関連しています」


「騒音に悩まされると、集中力は途切れます。イライラもします。睡眠不足にもなります。本当にいいことはありません」


「読者様もできる限り静かな環境に身を置きましょう」


「自分の身は自分で守るしかありません。後手に回らないように気を付けましょう」


「読者様の健康が害されないことを祈っております」


「ということで、今回は『うるさい場所に住むと認知症のリスクが24%上がる』のお話でした。読者様の知識になれば幸いです」


「お付き合いいただきまして、ありがとうございます。高評価や応援コメント、質問やリクエストも待ってまーす!」


「次回の『匂い次第で健康な食事も不健康な食事も売れる』で、お会いしましょう」


「もしくは、読者様の気になるお話でお待ちしております。バイバイ」


「静かな場所に行きたいな」



参考文献

Residential exposure to transportation noise in Denmark and incidence of dementia: national cohort study

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