第4話

 ばあさんが居なくても、私は大丈夫だ。

 狩りは得意だから食べるのに困ったことはない。ただ、縁側のサッシが閉められたので、家に入れなくなってしまった。まあ、倉庫には入れるので、そこで寝泊まりすればいいだけなんだけど。


 ばあさんがいないと話し相手もいなくて、それはすごく残念だ。たとえ言葉は通じなくても、やっぱり喋ったら聞いてくれる人がいるってのは良い。


「なーん」


 空に向かって鳴いてみる。

 今日はカラスでさえ、返事を返してはくれない。



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