リストカット
学校の友達が、リストカットをしていることを知った。
リストカットの存在は知っていたけれども、身近にいるなんて思わなかったし、とにかく驚いた。
そして、恐ろしいことに自分自身の中でリストカットが前向きなものになっていくのがわかった。
自分自身を傷つければ、少しでもこの苦しみから解放されるかもしれない。
そう感じた。
その日の帰り、クラスが一緒の友達と部活が一緒の子、3人で一緒に帰っていると、衝撃の事実を知らされた。
私の受験のこと、部活の同級生全員が知っている。
バラされたのだ。
ショックだった。
そして、この日からだんだん私の受験がバレていっていることが分かった。
家に帰った私は、もう別人だった。
荷物を置くと、すぐさまカッターを探していた。
カッターを見つけた私は、すぐに鍵のかかる部屋に閉じこもって一生懸命自分の手首を切っていた。
最初は血が出なかったけれども、だんだんやっていくうちに血が出た。
そして、正気に戻った。
私はまた、越えてはいけない壁を越えてしまったんだ、と。
受験をバラされたこともショックだったが、それ以上にリストカットをした自分にショックだった。
メンタルがおかしくなってしまった私は、それから毎日リストカットを繰り返した。
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