第46話 体力測定⑧ 三重 滋賀

無音かつ超高速で接近してきたのはショートカットの小柄な女子、滋賀こと滋(し)賀(が)忍(しのぶ)である。

無音の疾走に三重もまた疾走、二人は無音のままに地を駆け、樹を渡り、空を跳び、壁を走りあがって学校の屋上へと登るとそのまま三重が屋上からダイブ。

それに対して滋賀も当然のように地上へと降下する。

地上一〇メートル以上から落下に三重はバスケットボールのように地面を弾き何事もなかったかのようにまた地を駆けるが滋賀は着地後零秒のタメで地を滑り渡り三重に追いつくとそのまま三重の背中に飛びついて抱き締める。

バランスを崩し三重は転ぶが滋賀は構わず抱き締める。

その様子に東京と埼玉は冷や汗を流した。

((これのせいなんだ……))

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