第39話天使のてんちゃん 鶏うどんを作る

天使のてんちゃん  鶏うどんを作る


天国もすっかり夏から秋になって、少々眠い時期になってきた。女神様はお昼ご飯を作らないといけない時間なのに今日は土曜日だからグダグダと何もやる気が出なかった。

「女神様、てんちゃん。お腹すいたでしゅ。何か作ってくだしゃい!」

「女神様は何もやる気が出ないから材料あるから自分で作ってくれる?てんちゃん」

「しょうがないでしゅね。」

てんちゃんは台所に行き冷蔵庫から鶏肉、油揚げ、ネギ、うどん、を取り出し自分でテキパキお昼を作りだした。

「あー・・・。まずはかつお節から、デシをとらないといけないでしゅね」

女神様は、うとうとしながら「かつお節から弟子とっちゃうんだ。そうか、てんちゃん師匠か」とぼんやり思いながらぼーうとして寝ていた。

そうこう言いつつも良い匂いがしてきた。てんちゃんは、できたでしゅと言った。

「女神様、お昼ごはんできたでしゅ。神様の分も作ったでしゅ」

女神様は、パチンと目が覚めて慌てて起きた。

「えってんちゃん本当にうどん作ったの」

「女神様がつくってといったでしゅ」

「ちゃんと、かつお節からデシとったでしゅ・・・」

三人分ちゃぶ台に鶏うどんが乗っていた。神様はビックリしたが一口おつゆを飲んでてんちゃんのおうどんのお味は最高だった。

「凄いな。てんちゃん!美味しいよ」

美味しく三人でお昼ご飯を食べて、女神様はふと、「てんちゃん。かつお節から弟子はとれないよ」と言おうと思ったが、このおうどんは師匠がつくったおうどんと思ったのであえて言わなかった。

「美味しいでしゅ。てんちゃん。うどん屋さんになれそうでしゅね」

「うーん。丸亀製麵に勝てないとダメですね」

「そうでしゅね。がんばるでしゅ」

今度は三人で丸亀製麺に行くのもいいと思った。

てんちゃん。頑張って師匠になってね!。          

                                おわり

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る