『ひだまりのじかん。』

日向理

Episode.1



「ごちそうさま。」

「美味しかったよ、今日も^^」


  「あら、ありがとう^^」


  「至って普通の、

   スクランブルエッグとソーセージと

   サラダだけど 苦笑」


「うん。」


「僕にとってこれも、

『おふくろの味』ってやつなのかもね。」



 「おい、孝」


「ん?」


 「諭おじさんから電話あったぞ」


「あ、うん。ありがとう^^」


「学校終わったら、おじさんとこ寄ってくよ。」


     …それでは関東地方のお天気をお伝えします

「あ、そろそろ出なきゃ。」





        「行ってきまーす!」

  「いってらっしゃーい」






  「…あなた」


 「なんだ」



  「今から言えばきっとたか

 「その話はもう決まった事だ」




  「・・・」




 「あの子の人生だ」



 「好きにさせてやれ」















             「おーぃ、たかしー!」



 「もぅ学校きて平気なのか」


「うん。」

「まぁ、な。」



 「さっちゃん先生も喜ぶだろうなぁ」


 「あと水希先輩、けっこー心配してたぞ」


「うん。」


「授業終わったら、真っ先に水希先輩のとこ行くよ。」



 「いいなぁ、『年上の彼女』」


 「もうその響きだけで青年男子の憧れの対象だぞ!」




「ふっ 笑」


 「あ、今鼻で笑っただろーお前 笑」




「あのさ、勇治。」

 「あ゛?」



「水希先輩がもし『1人で』

 泣いてる場面に遭遇したら…


 これ、渡して欲しいんだ」



 「なんだよ、それ」


 「孝、先輩を泣かすような事でも

  これからすんのか?」

「しないよ。」


 「学校の『みずきすと』、

  やっと収束してきたとこなんだから」

「だよな。」


 「孝、ピークん時は『きょーはくじょー』とか

  ポストに入ってた言ってたしな (;・∀・)」


 「でもなんだよ、これ」



「水希先輩が笑顔になれる、『魔法のことば』。」


 「なんだよーそれー!」

 「青春マンガやん!」



「ふっ 笑」

 「あー!また笑った!」





 「しゃーねぇーなぁ」


 「じゃあ俺が『千秋実』ばりの名脇役、

  演じ切ってやろうじゃないの!」




「勇治、ありがとな」

 「おぅ!」



 「ってかこれ、いつ来るかも分からんやつやん…」


 「…生徒手帳に挟んどくか…」


 「あれ?孝どこ行くんだよ」

「職員室。」


「先に沙智子先生に挨拶してくる。」

 「おっけー」


 「んじゃあとでー」



「うん、あとで。」

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