2-6.スーリはモテそうだなという話
「タルトを食べさせてあげる」とエサを下げて連れてこられたのに、そのタルトを台所から盗まされる回。初稿にはなく、連載直前に思いついてあわてて後半を書き直したおぼえがあります。楽しい挿話で、気に入ってますけど、そのせいで話のおさまりがちょっと悪いところはあります。城内を移動するにしても、謁見→図書館→厨房→フィリップの部屋と、場所が多すぎですね。どこか削るなら図書館か。
強引なところもあるけど柔和なジェイデンの、ちょびっと不良なエピソードというところでしょうか。女中さんたちとのやりとりを見るに、見つかってもほんとうに怒られるわけではなさそうです。(パティシエの女性だけは、かなり怖いと思いますけど。) 現実世界でも顔が良くてコミュ力もあると、この程度の小さな悪事は見逃してもらえたりしませんか? ちょっと理不尽ですけど、そんなふうにうまく人生をわたっていっているジェイデンの印象を補強できて良いエピソードになったと思います。
スーリは逆に、そういういたずらとは無縁の優等生タイプ。ジェイデンに実行犯を命じられても断れません。ジェイデンもべつにいじめっ子ではないと思いますけど笑、スーリに対してだけちょっと嗜虐的になるみたいです。
リアナだったら絶対に、そんな命令無視してると思いますが(というか、率先してお菓子を盗みに行くガキ大将タイプ)、スーリはこんな感じなので、書いてて親心というか心配になってしまいます。悪い男に引っ掛かっちゃだめよ~。
でもこういう隙がある女の子ってモテますよね。あきらかにスーリはリアナより、男に言い寄られる機会が多いです。そのせいで怖い思いをしたりもしてるのでかわいそうですけどね。
それにしても、リアナはほんとにデイ・フィルの兄弟以外にはぜんぜんモテなかったなあ。逆ハーっぽくしたくてイケメンを配置しても、だれもリアナに惚れてくれないんですよね。「魔王」とか呼ばれてるヒロインなので、男のほうが怖がっちゃって。
いま、完結後の小話を書いてますけど、出す男出す男スーリに惚れてるので、はじめての逆ハーに感無量です。保護欲をかきたてられるんでしょうかねぇ。
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