いずれ最強へ至るテイマー〜魔物育成冒険譚〜
清谷ペン太郎
プロローグ 少し未来の話
「ジャック!『ガイアエナジー』!」
俺の指示を受けて、テイマーである俺と契約している大きな翼を持つ二足歩行の亜竜型モンスター、【ワイバーン】の『ジャック』があえて二本の足で大地を踏み締めて、大地からマナを吸い上げる。
そして、大きく口を開き黄色いエネルギー波を放った。
そのエネルギー波は標的である大熊型モンスター、キラーベアを数メートル先の大岩と激突するまで吹き飛ばした。
大岩を粉々にする威力で吹き飛ばされたキラーベアは一瞬ふらりと立ち上がると、そのままぐらりと揺れてドン!と地面に倒れ伏し、気を失った。
「っ!あれで死なないとか相当タフだなあのキラーベア。他のやつはアレで一発だったのに……なら、コイツをテイムするか!」
キラーベアは誇り高い種族で、決闘の勝ち負けを神聖視する傾向にある。
こちらが勝った以上、テイム後も素直に指示を聞いてくれるはずだ。
俺は気を失ったキラーベアに近づき、腰に下げた数十枚は入るカードケースから一枚のカードを取り出した。
そしてそれをキラーベアの額に当てると、キラーベアの身体が光を帯び、そのまま光の粒子となってカードの中に吸い込まれた。
そして、カードの裏側には俺の固有契約紋章が。表側には今テイムしたキラーベアのステータスが記載されていた。
──────────
種族:キラーベア
RANK⭐︎⭐︎
LV8
名前:『』
HP:8/580
MP:15/55
STR:312
VIT:483
AGI:211
INT:66
DEX:58
SKILL:ハンマーアーム、デススクラッチ、クラッシュバイト
──────────
「ひゃー、すごいな」
聞いた話によると、普通のステータスは成体でレベル10、人間だとその際の数値は全ステータス100くらいだからコイツはまだ成熟しきってない状態でこのステータスということだ。
人間では一対一で出逢えば文句なくご飯になること請け合いだ。
ちなみに俺のステータスはというと、
──────────
種族:人間・異界人
LV8
名前『竜崎タクミ』
JOB:テイマー
HP80/80
MP:150/150
STR:65
VIT:71
AGI:69
INT110
DEX:150
SKILL:テイミング、感覚共有※(テイマースキル)
──────────
と、MPとDEXが少し高めな以外は平均より下くらいの能力値だ。
ついでに相棒のジャックはというと、
─────────
種族:ワイバーン
RANK⭐︎⭐︎⭐︎
LV12
名前:『ジャック』
HP:480/480
MP:140/210
STR:260
VIT:312
AGI:409
INT:76
DEX:45
SKILL:ガイアエナジー、ダッシュ、スクラッチ、影分身、速度強化、ウインドスラッシュ、
スカイフォールクラッシュ、エアショット
──────────
こんな感じだ。
キラーベアと比べると、一撃の重さや防御力よりも、回避して連撃することに重点を置いていることがわかるステータスだ。
ジャックと比べて戦い方に明確な違いのあるキラーベアを仲間に加えられたのは幸先がいいのかもしれない。
そうして、俺はジャックにカードの中に戻ってもらい、キラーベアの名前を考えながら街に向けて帰るために歩き出した。
向かう先は、『ドランド王国』有数の大都市、『ラガリア』だ。
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