夢を見ていた

第3話

「開(ひらき)様」

枕元に立つ艶やかな少女、こちらを見ている。

「わたくしがお貸ししている翡翠の眼玉、早急にお返しくださいませ」


どうして、と問いかけると、靄にかかるように揺らぐ。


「世の理が変わりました。開様の御身が危うく御座います」


ということは、貴女の立場だって危ういのじゃないの…、そう続けることは許されなかった。


「お待ちしております、開様。思い出の場所で」


夢が離れて。



⭐︎⭐︎⭐︎

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

夢を見ていた @orangebbk

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る